一寸先は闇2010年07月12日 17時23分49秒

このことわざがとくに好きというわけではないのですが、そう思わざるを得ない、世間の流れです。鳩山さんが「友愛」の理想を携えてさっそうと登場したとき、その未来は、前途洋々たるものに思われました。しかしその人気が渋谷の地下鉄のように急降下したのは、ご承知の通り。こうした結末を予感できた人は、ほとんどいなかったのではないでしょうか。

同じことは、菅さんの場合にも起こりました。いまのうちに選挙を、という作戦が、みごとに裏目に。それにしても、運命が変転するスピードの、なんと速いことでしょうか。ほんの数日で、がらりと風が変わってしまうのですから。

研究・教育の分野では、政治よりずっと、地道な積み重ねが可能です。それをありがたいと思っていますが、人生の流れは、どんなことで変化するかわかりません。評価は棺を覆ってから定まる、と言われるのは、こうしたためかもしれませんね。このように先が見えないからこそ、占いが尊ばれ、タコの人気が高まるのでしょう。

こわいことのように思いますが、だからこそ人生が面白い、というのも、確かだと思います。変転定めなき世の中を実感するのは、何よりも、選挙の時です。本音と建て前に乖離がある人たち、平素言を左右する人たちの気持ちが手に取るように顔に出ているのは、見応えがあります(笑)。