ステージから転落(1)2012年09月11日 11時39分12秒

9日(日)、「まつもとバッハの会」の連続講座が始まりました。私は中央線沿線に住んでいますので、隣駅の立川から特急に乗ることができ、そのまま1本で、松本です。西国分寺、武蔵浦和で乗り換えて大宮にゆき、そこから新幹線に乗る長野行に比べれば、とてもすっきりしたアプローチです。ところが新幹線と在来線の速度の差が大きく、同じ時刻に着くためには、30分早く家を出なくてはなりません。

長く乗る以上座れなかったら大変なので、土曜日の晩、切符を買いに行きました。すると、残席はグリーン車においてもわずか。窓際は残り1席しかなく、そこを確保しました。

快晴。立川で社内に乗り込んでみると、たしかに一杯です。私の番号の通路側を占めているのは、とても肉付きのいい青年(大学生?)で、身体をかがめ、一心にスマホの画面を見ています。たくさんの荷物を持ち込んでいて、要塞のよう。「ちょっとすみません」と声をかけましたが、依然スマホに見入っていて、反応なし。もう一度「ちょっとすみません」と声をかけたところ、顔を上げることも声を出すこともせず、同じ姿勢のまま少し身体をよけました。そこで荷物を乗り越え、窓際の席に入りました。

青年はその後もスマホに見入り、自分の世界に没入しています。隣に他人が来たことなど、まったく眼中にないよう。私は思いましたね、そうか、これがいまよく言われる若者の一典型か、と。

ようやくスマホから離れた青年は、お弁当を食べ始めました。身体が大きいので、よく食べます。食べ終わると、テーブルはそのままにして、睡眠。私はトイレに行きたくなっていたのですが、巨体とテーブル、荷物が立ちはだかり、出るに出られません。

若いので眠りが深く、大きく右に身体を傾けるようになりました。つまり私にもたれかかってきたわけです。やわらかな肉塊がずっしり私の身体にかかり、私は窓際に押し付けられる状況。もちろん当人には何の意識もありません。私は勇気を奮い起こし、3度、力いっぱい押し返しましたが、爆睡しているのでまたもたれかかってきます。私、グリーン車代を払っているんだけどなあ。

これは松本まで行くなと覚悟しましたが、その前、塩尻で下車してくれました。見ると、お母さんが先導しています。きっとかわいがっているんでしょうね--というわけで、松本旅行、波乱の始まりとなりました(続く)。