長文変換2012年09月24日 11時05分23秒

長らく使っていたATOKをGoogle日本語入力に変えた、と書いたのが、もうかなり前のことでした。そのまま、基本的には満足して使ましたが、毎年進化するATOKのことも、長年ジャストシステムを使っていたユーザーとして、気になります。きっと良くなっているんだろうなと思い、お得意様ポイントの残りを使って、2012年版を購入しました。さて。

Google日本語入力、相当いいと思います。3点挙げるとすれば、1.高速であること 2.推測変換で、当世風の言葉や固有名詞がどんどん出ること(自分の使った言葉も強力に推測しますが、これは終了すればリセットされる) 3.無料であること となるでしょう。逆にとても気になるのは、変換候補の順序が不合理かつ固定的な傾向があること、あり得ない(=日本語とは思えない)変換候補が上位に並んでしまうことです。これは文章作成上、少なからぬマイナス要因になります。

ATOK12は、その点きれいに絞られて表示されるので、気持ちがいい。変換もさすがに優秀で、単語登録をたくさん盛り込んだ文章も、きれいに変換されます。たとえは「こらをしよお」と打つと「コラールを宗教音楽」と直してくれます(笑)。ただし、変換を変えるときに、ごくわずかのタイムラグがあります。Googleではまったく意識されない入力システムの存在が、こちらではときに意識される、という感じでしょうか。

皆様は、長文変換をどの程度お使いですか。私は、文節単位で変換することを常としていました。しかし昔のノートをパソコンに打ち込む仕事をしているものですから、行けるところまで何行もひらがなで打ち、一気に変換することを試してみました。

そうすると、舌を巻くほどみごとに変換する。ATOK12はもちろんですが、Googleもかなりよく変換し、その範囲はいっそう長い。進んでいるなあと感心する反面、長文変換を使う人ってどのぐらいいるんだろう、という疑問が湧いてきました。

手書きのときは、最初から漢字で書いていきますね。漢字のイメージが、文章作成の大きな要因になっています。漢字化を数字分遅らせるのは許容できるとしても、ずっと目先にひらがながならんでしまうのでは、文章の作成が妨げられるのではないでしょうか。清書ならともかく、文章の先を考えて書く場合には、文節変換でいくことに普通なるのではないかと、私は思うわけです。

考えてみれば、長文の方が豊富な前後関係に恵まれるわけですから、変換の正確さが高まるのは理に適っています。そうなると、ひらがなの連続を見ながら文章を書く人が、これからは増えてくるのでしょうか。ワープロの使用が文章に影響を与えるか否かは昔議論されましたが、「長文変換派」がもし増えてくるのであれば、それが再び議論されるかも知れません。