ドイツ旅行記2013(3)--フライベルク訪問2013年06月23日 15時41分03秒


6月19日(水)の朝6時、FMからは、ドレスデンを中心としたオルガンめぐりを解説する私の声が響いていたはずです。主役はゴットフリート・ジルバーマンのオルガンで、ドレスデン、フライベルク、ライプツィヒの楽器を紹介しました。

奇しくもこの日、ジルバーマンが本拠としてるフライベルクを、初めて訪れてみました。かつて銀の鉱山で栄え、バッハもその株をもっていたところ。ツヴィカウ方面行きの各駅停車で、40分ほどです。

その名を「ベルク」(山)といい、地域をエルツゲビルゲ(エルツ山地)といいますが、山は見当たらず、ゆったりとした平原の起伏する、広やかな地域です。駅から坂を下って旧市街に入り、まず、ペトリ教会へ。さっそく、近年修復されて録音にも使われているジルバーマン・オルガンに対面しました。


なんとその日は、週に一度の無料コンサートがある日。開始の12時までに戻ることにし、中央広場に向かって、大聖堂(聖マリア教会)に対面しました。美しい教会。ここに、たくさんのCDに録音されている、ジルバーマン初期の大オルガンが納められているのです。


まだ教会が開いていませんでしたので、タクシーを頼み、20キロほど離れたフラウエンシュタインへ。目的地はジルバーマン博物館だったのですが、小さな博物館は古城跡の一角にあり、高みに登ると、エルツゲビルゲ一帯のすばらしい眺望が楽しめました。すてきな女性運転手さんとお話しながらフライベルクに戻り、大聖堂を拝観したあと、ペトリ教会に戻ります。早くから席を取りにいったのですが、結局聴衆は20人ほどで、バッハと近代の、30分ほどのプログラムを聴きました。感想は・・・そうですね、どんなにいい楽器も、弾き手を得なければ真価を発揮しない、と申し上げておきましょう。

そろそろ季節の終わるシュパルゲル(白アスパラガス)と黒・白ビール(ドゥンクレス・ヴァイスビーア)で昼食。ドレスデンに戻り、ゼンパーオーパーの公演(さまよえるオランダ人)に臨みました。


コメント

_ ルビー ― 2013年06月23日 23時59分21秒

ジルバーマン・オルガンによるバッハ番組は、スケール感と迫力ある響きに満ちた壮麗なパフォーマンスでした!

今日は来日中のドレスデン・フィルハーモニーを聴きに、初めて所沢ミューズに行ってみました。響きも内装も綺麗なホール(パイプオルガンも良く鳴りそう…)。ベートーヴェンの《田園》《運命》プロで、特に後者は白熱の名演奏。風雲児と言われる指揮者のM.ザンデルリンクさんがチェリスト出身とあって、チェロとコントラバスがくっきりと奏でる低音の主張も頼もしい快感…配置も第一ヴァイオリンのお隣でした。
世界の色々なオーケストラも、様々な劇場で体感してみたいこの頃。来春のライプツィヒ・ゲヴァントハウスも。。。
オルガンにしても、先生のラジオや写真からも、教会で聴いてみたくなりました。ちょうど昨日の会場で手にしたチラシは、護国寺の聖マリア大聖堂でのコンサート・・・イギリスのオルガニストで、ワーグナーの《リエンツィ》序曲も弾くのです!明晩はこの誘惑に乗りそうなよかん…(笑)。

ゼンパーオーパー城のルビー

_ 車田和寿 ― 2013年06月24日 06時14分47秒

礒山先生。大変ご無沙汰しております。
国立音楽大学在学中にバッハカンタータフェラインというサークルで大変お世話になりました車田です。
卒業してもう10年以上も経ちましたが、卒業後こちらドイツに来て8年目で現在、ドレスデンのすぐ隣町ラーデボイルにある歌劇場で専属ソリストとして歌っています。偶然にも先生が今近くにいらっしゃるとのことなので、懐かしくついここにコメントしました。
ご旅行中も大変ご多忙だと思いますが、どうぞ楽しいご旅行をお続けください。

_ I招聘教授 ― 2013年06月25日 00時05分48秒

車田君、近況紹介ありがとう。もう8年もドイツですか。がんばっているんですね。ラーデボイルという町は知りませんでした。ドレスデンはまた訪れると思うので、覚えておきますね。どうぞご活躍ください。(ヴォルフェンビュッテルにて)

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