守りが肝要2013年11月30日 10時05分58秒

29日、忙しい仕事を終えて戻ってくると、ちょうど竜王戦が最終段階に入っていました。結果は4勝1敗で森内名人が勝ち、新竜王に。これで将棋の7大タイトルは羽生3冠、渡辺2冠、森内2冠という分かれになりましたが、もっとも重要な竜王と名人の2つを制覇した森内さんが第一人者であることは、他の2人に対する最近の戦績から見ても明らかでしょう。

感じることが、2つあります。1つは、40代に入ってからいちだんと強くなられているということ。歳を取ると棋力は弱まるという通念がありましたから、とても不思議な感じがします。「いまみんな若い」ということの反映であるとしたら、勇気をもらえますね。森内さん、羽生さんの40代に、若い人が勝てません。

もう1つは、戦いにおける守備力の重要性です。早い段階で渡辺前竜王が敵陣に、鋭く銀を打ち込みました。これが来ると勝負あった、となる将棋をいくつも見てきましたから、これは大変なのかなと思いましたが、森内名人は最善の応手で押さえ込み、手のひらの中の反乱のように収束してしまいました。

麻雀でもそうですが、手を作って攻めることは、誰でもできる。しかし守ることは高等技術です。まあそれはわれわれのレベルでの話ですが、鉄壁の守りを磨き上げるというのはたいへんな修練と忍耐を必要とすることで、その成果を目の当たりにすると、心して学びたいなあと思います。なぜなら、守りを磨くということは、自分に都合の悪いシチュエーションに対する想像力を高めることであるからです。