学外新学期好発進2010年04月25日 23時37分16秒

この土日は、仕事のラッシュ。土曜日の午後に朝日カルチャー横浜校で《平均律》の話をし、夜に三澤洋史さんの合唱団(東京バロック・スコラーズ)でワイマール・カンタータの話をし、日曜日の午前に「たのくら」でソナタ形式の話をする、という強行軍でした。しかしどれもいいお客様に恵まれ、充実することができました。ありがとうございました。

カンタータの講演会では、話の後に三澤さんとの対談が設定され、そのあとにフロアとの質疑応答というプログラムが組まれていました。質問をいただくというのは本当にいいですね。話が深められ、聴衆の方々と、一体感をもつことができます。なにしろタイミングが良かった。『魂のエヴァンゲリスト』の改訂作業をしたばかりで、たいていの情報が、新鮮に頭に入っていましたから。バッハを深く聴いておられる方がたくさんいらっしゃることが、質問を受けてみて、実感されます。

知っていること、考えていることを率直にぶつけあう議論の場を大切に思いますが、これも芸術、学問にかかわっていられるからこそでしょうか。政治家でなくてよかったと思います。「政治家は言葉が生命」とする解説も耳にしますが、私は鳩山さんの言葉って、本当にわかりません。「きれいな海を埋め立ててはいけない」といまおっしゃることの意味は何でしょう。自分の正直な感情を、情勢への配慮なしでおっしゃっているのか、あるいは、自分だけいい子になろうとしているのか。意味がわかれば議論が起こりますが、わからなくては、議論のしようがありません。せめて、意味を知りたいと思います。