人前で踊る2014年03月10日 11時27分06秒

8日(土)は音楽三昧の一日でした。まず「楽しいクラシックの会」例会で、ワーグナー《神々の黄昏》の第3幕。ブリュンヒルデを歌うアン・エヴァンスの精根尽くした演唱に圧倒され、まず涙。この会でワーグナーをやるのは冒険かなと思い、一人去り、二人去りという情景も思い描いていたのですが、結果は逆で、月ごとに盛り上がってきました。4月からの年度は《トリスタン》《マイスタージンガー》《パルジファル》をやって、プロジェクトを完遂することになりました。

午後は同じ立川の錦学習館で、3月の「錦まつり」に会が提供するコンサート。今年は「メゾソプラノってすばらしい!」と題し、岩森美里さん、久元祐子さんにご出演をいただきました。企画として定着し、多くのお客様が楽しんでくださいます。

信頼する方々のご出演なので左うちわで、という目論見だったのですが、思いも寄らぬ事態に。岩森さんの歌うメドレーにバリ島の《おデブの坊や》という曲があるのですが、なんと、それに合わせて踊ってほしい、と頼まれたのです。私はそういうプレゼンテーションがまったくの苦手。死んでもいやだ、と申し上げたかったのですが、岩森さんに頼まれるとなぜか抗弁することができず、お役に立ちますっ、となってしまうのですね(汗)。

やりましたが、さぞお見苦しかったと思います。でも歌はすばらしかったですね。声がお人柄の深いところから湧き出ていて、あえて言えば、存在の悲しみに触れるようなところがあります。久元さんが学習館のくたびれたピアノを見違えるように鳴らされるのは、プロの至芸。人の出会いからこのようなコンサートを実現できて、感涙です。

終了後ただちに池袋まで移動し、カンタータ/受難曲コンサートのリハーサル。若い方々の出演ですが、実践と研究の共同を実現すべく、みっちり練習しました。今日これから、そのコンサートがあります。踊りはありません。