1月のイベント ― 2011年01月12日 08時37分17秒
あまりありませんが、1月の対外的イベントをお知らせします。
15日(土)は楽しいクラシックの会(立川市錦公民館、10:00~12:00)。教室を借りて行う「ミニミニ・コンサート」の形で、先日の《ポッペアの戴冠》の一部、すなわちポッペアとネローネの二重唱を披露します。出演:阿部雅子さん、内之倉勝哉君、小崎麻美さん(ピアノ)。後半の講義は、「新年会はガーシュウィンで」というテーマで行います。すなわち、終了後新年会があります。
21日(金)~23日(月)は、埼玉県合唱コンテストの審査で、合唱三昧です。
29日(土)は午後(13:00~15:00)が朝日カルチャーセンター横浜校のバッハ講座。今月は『エヴァンゲリスト』第2章の後半で、そこに列挙されている、死をめぐるバッハの音楽をいろいろ聴いてみようと思います。その夜は、三澤洋史さんの「東京バロック・スコラーズ」が主催する公開講演会(18:30~)。次回のコンサート「バッハとコラール」に向けて、コラールとコラールをめぐる作品のお話をします。場所は江東区総合区民センター レク・ホール(西大島または亀戸から)です。どうぞよろしく。
15日(土)は楽しいクラシックの会(立川市錦公民館、10:00~12:00)。教室を借りて行う「ミニミニ・コンサート」の形で、先日の《ポッペアの戴冠》の一部、すなわちポッペアとネローネの二重唱を披露します。出演:阿部雅子さん、内之倉勝哉君、小崎麻美さん(ピアノ)。後半の講義は、「新年会はガーシュウィンで」というテーマで行います。すなわち、終了後新年会があります。
21日(金)~23日(月)は、埼玉県合唱コンテストの審査で、合唱三昧です。
29日(土)は午後(13:00~15:00)が朝日カルチャーセンター横浜校のバッハ講座。今月は『エヴァンゲリスト』第2章の後半で、そこに列挙されている、死をめぐるバッハの音楽をいろいろ聴いてみようと思います。その夜は、三澤洋史さんの「東京バロック・スコラーズ」が主催する公開講演会(18:30~)。次回のコンサート「バッハとコラール」に向けて、コラールとコラールをめぐる作品のお話をします。場所は江東区総合区民センター レク・ホール(西大島または亀戸から)です。どうぞよろしく。
立ち稽古進行中 ― 2010年12月22日 22時43分21秒
26日(日)に須坂メセナホールで上演する《ポッペアの戴冠》、立ち稽古進行中です。みんなオペラが大好きなのでしっかり仕上げてきていて、相当いいんじゃないかと、手応えを感じています。当日のプログラムに書いた「すざか版《ポッペアの戴冠》ができるまで」というエッセイを、宣伝代わりに公表させていただきます。みなさん、ぜひ須坂までお出かけください!
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小さな思いを集めた源流がしだいに流れを増し、川となる・・・。すざか版《ポッペアの戴冠》の上演を前に、今、そんな高まりを実感している。
渡邊順生さんがモンテヴェルディに傾倒しておられることは、わかっていた。かつて大阪いずみホールで、ご一緒にモンテヴェルディ・フェスティバルを開催したことがあったからである。私もモンテヴェルディは大好きで、「無人島へ持って行く曲」に、彼の《聖母マリアの夕べの祈り》を挙げているほどである。渡邊さんも私も、《ポッペアの戴冠》がモンテヴェルディ究極の名作であり、なんとか上演する機会を得たいものだと、別々に思っていた。
今年渡邊さんは、高性能のリュート・チェンバロを購入された。ことあるごとに自慢されるその性能のひとつは、「歌の伴奏に最適」というものであった。東京でのバッハ《ヨハネ受難曲》実演のさいその響きを耳にして驚いた私は、この楽器があれば《ポッペアの戴冠》を上演できる、その場所は須坂だ、と直感した。古楽器が居並ぶ《オルフェオ》とは異なり、《ポッペア》は歌と通奏低音を主体に書かれているため、チェンバロと歌い手がいれば、最低限、上演可能なのである。メセナホールにチェンバロを運び、何人かの若い歌い手といくつかの部分を演奏するイメージが、すぐ私に生まれた。場はもちろん、私が8年来続けている、「すざかバッハの会」連続講演の、オペラを採り上げる回である。
《ヨハネ受難曲》には、国立音大博士後期課程の学生で私の論文弟子の一人である阿部雅子さんが出演していた。阿部さんはモンテヴェルディを専攻しており、誰の目にも、ポッペア役にぴったりな人である。そこで阿部さんを主役に、博士後期課程の学生を中心とするキャスティングがまとまった。メンバーは全員、私が学内に主宰する「くにたちiBACHコレギウム」に所属している。歌曲専攻の学生も多く、オペラに取り組むことは共通の念願でもあったので、10月の壮行会は、意気盛んなものとなった。
いくつかの場面の抜粋、というアイデアは、コンパクト版の全曲演奏という願望の前に消えていった。しかし、全3幕、上演時間3時間を超える大作を、どう講演会の中に収めたらよいか。ストーリーのポイントを押さえ、美しい楽曲を網羅し、出演者の出番を均等化することは、容易ではない。もう5分あれば、もう10分あればと、どれほど思ったことだろう。キャスティングで悩ましかったのは、ソプラノ音域で書かれ、当時カストラートによって歌われた皇帝ネローネ(ネロ)を女性が歌うか、オクターヴ下げて男性が歌うかということである。どちらにも長所、短所があるためスタッフと激論を交わしたが、最後は私が折れ、「男が男を歌う」自然さを優先することにした。メゾ・ソプラノ音域で書かれた将軍オットーネは、逆に音域を生かして、女性により歌われる。
《ポッペア》には多くの登場人物があるが、須坂まで足を伸ばせる人数には、限りがある。そこでどうしても必要になるのが、兼役である。私は当初、3人の神(幸運、美徳、愛)の世界をはっきり分け、兼役をそれぞれの世界の内部にとどめる発想をもっていたのだが、それはとうてい実現できないアイデアであることがわかった。このため、プロローグにおける美徳の神が第2幕で快楽のとりことなる侍女に扮したり、哲学者セネカが親友たちによる「死ぬな、セネカ」のバス・パートを歌ったり、またオットーネがポッペアの侍女を兼ねたり、ということが起こっている。ご寛恕いただきたいと思う。
夢は、器楽の領域でもふくらんだ。当初チェンバロのみで演奏するつもりだった通奏低音にヴィオラ・ダ・ガンバを入れることになり、名手の平尾雅子さんにお願いしたが、ご快諾をいただいたことで、演奏のステイタスはぐっと高まった。しかしそうなると、シンフォニアやリトルネッロを、弦合奏で演奏したくなる。そこで2本のヴァイオリンを含めることにし、通奏低音にはリュートも加えた。凝ったストーリーを理解していただくために、スタッフには字幕の担当者も加えることになった。
《ポッペアの戴冠》は、厳しい世界観とリアリスティックな人間表現において、並みのオペラとは一線を画している。こうした作品の上演には、根本的な研究が欠かせない。そこで私は、全曲の台本の対訳を、内外の訳業を参考にしつつ自ら行い、文献や楽譜の研究も行って、詳細な解説を、演奏者たちに配布した。時間はかかったが、これまで取り組んだことのない新しい世界に入りこんで、知的な興奮を禁じ得なかった。それを通じて学んだ認識を、ぜひステージにも生かしてみたい・・・。そんな思いから、素人ではあるが簡単な演出を行って、視覚面でも楽しんでいただけるように考えたつもりである。
皇帝を考えつく限りの手練手管で籠絡し、皇妃への階段を上り詰めてゆく、ポッペア。あらがうすべもなくその術中にはまり、皇妃を離別するローマ皇帝ネローネ。苦悩の日々を過ごし、ポッペア暗殺に失敗して流刑となるオッターヴィア。美徳を説きながらも理解されず、皇帝の命令を受け容れて自殺する哲学者、セネカ。寝取られたポッペアへの思いを断ち切れず逡巡したあげく、ドゥルジッラの純愛に追放の慰めを見いだす将軍オットーネ。天上から快楽をあおる〈幸運〉、時勢ゆえに零落する〈美徳〉、世の人々を手玉に取る〈愛〉の三神・・・。こうした人々の織りなすドラマを、モンテヴェルディの音楽は強靱に造形し、仮面の下にひそむ人間の真実を、われわれに突きつけてくる。その恐ろしさと美しさを、須坂の方々にお伝えしたいと思う。
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小さな思いを集めた源流がしだいに流れを増し、川となる・・・。すざか版《ポッペアの戴冠》の上演を前に、今、そんな高まりを実感している。
渡邊順生さんがモンテヴェルディに傾倒しておられることは、わかっていた。かつて大阪いずみホールで、ご一緒にモンテヴェルディ・フェスティバルを開催したことがあったからである。私もモンテヴェルディは大好きで、「無人島へ持って行く曲」に、彼の《聖母マリアの夕べの祈り》を挙げているほどである。渡邊さんも私も、《ポッペアの戴冠》がモンテヴェルディ究極の名作であり、なんとか上演する機会を得たいものだと、別々に思っていた。
今年渡邊さんは、高性能のリュート・チェンバロを購入された。ことあるごとに自慢されるその性能のひとつは、「歌の伴奏に最適」というものであった。東京でのバッハ《ヨハネ受難曲》実演のさいその響きを耳にして驚いた私は、この楽器があれば《ポッペアの戴冠》を上演できる、その場所は須坂だ、と直感した。古楽器が居並ぶ《オルフェオ》とは異なり、《ポッペア》は歌と通奏低音を主体に書かれているため、チェンバロと歌い手がいれば、最低限、上演可能なのである。メセナホールにチェンバロを運び、何人かの若い歌い手といくつかの部分を演奏するイメージが、すぐ私に生まれた。場はもちろん、私が8年来続けている、「すざかバッハの会」連続講演の、オペラを採り上げる回である。
《ヨハネ受難曲》には、国立音大博士後期課程の学生で私の論文弟子の一人である阿部雅子さんが出演していた。阿部さんはモンテヴェルディを専攻しており、誰の目にも、ポッペア役にぴったりな人である。そこで阿部さんを主役に、博士後期課程の学生を中心とするキャスティングがまとまった。メンバーは全員、私が学内に主宰する「くにたちiBACHコレギウム」に所属している。歌曲専攻の学生も多く、オペラに取り組むことは共通の念願でもあったので、10月の壮行会は、意気盛んなものとなった。
いくつかの場面の抜粋、というアイデアは、コンパクト版の全曲演奏という願望の前に消えていった。しかし、全3幕、上演時間3時間を超える大作を、どう講演会の中に収めたらよいか。ストーリーのポイントを押さえ、美しい楽曲を網羅し、出演者の出番を均等化することは、容易ではない。もう5分あれば、もう10分あればと、どれほど思ったことだろう。キャスティングで悩ましかったのは、ソプラノ音域で書かれ、当時カストラートによって歌われた皇帝ネローネ(ネロ)を女性が歌うか、オクターヴ下げて男性が歌うかということである。どちらにも長所、短所があるためスタッフと激論を交わしたが、最後は私が折れ、「男が男を歌う」自然さを優先することにした。メゾ・ソプラノ音域で書かれた将軍オットーネは、逆に音域を生かして、女性により歌われる。
《ポッペア》には多くの登場人物があるが、須坂まで足を伸ばせる人数には、限りがある。そこでどうしても必要になるのが、兼役である。私は当初、3人の神(幸運、美徳、愛)の世界をはっきり分け、兼役をそれぞれの世界の内部にとどめる発想をもっていたのだが、それはとうてい実現できないアイデアであることがわかった。このため、プロローグにおける美徳の神が第2幕で快楽のとりことなる侍女に扮したり、哲学者セネカが親友たちによる「死ぬな、セネカ」のバス・パートを歌ったり、またオットーネがポッペアの侍女を兼ねたり、ということが起こっている。ご寛恕いただきたいと思う。
夢は、器楽の領域でもふくらんだ。当初チェンバロのみで演奏するつもりだった通奏低音にヴィオラ・ダ・ガンバを入れることになり、名手の平尾雅子さんにお願いしたが、ご快諾をいただいたことで、演奏のステイタスはぐっと高まった。しかしそうなると、シンフォニアやリトルネッロを、弦合奏で演奏したくなる。そこで2本のヴァイオリンを含めることにし、通奏低音にはリュートも加えた。凝ったストーリーを理解していただくために、スタッフには字幕の担当者も加えることになった。
《ポッペアの戴冠》は、厳しい世界観とリアリスティックな人間表現において、並みのオペラとは一線を画している。こうした作品の上演には、根本的な研究が欠かせない。そこで私は、全曲の台本の対訳を、内外の訳業を参考にしつつ自ら行い、文献や楽譜の研究も行って、詳細な解説を、演奏者たちに配布した。時間はかかったが、これまで取り組んだことのない新しい世界に入りこんで、知的な興奮を禁じ得なかった。それを通じて学んだ認識を、ぜひステージにも生かしてみたい・・・。そんな思いから、素人ではあるが簡単な演出を行って、視覚面でも楽しんでいただけるように考えたつもりである。
皇帝を考えつく限りの手練手管で籠絡し、皇妃への階段を上り詰めてゆく、ポッペア。あらがうすべもなくその術中にはまり、皇妃を離別するローマ皇帝ネローネ。苦悩の日々を過ごし、ポッペア暗殺に失敗して流刑となるオッターヴィア。美徳を説きながらも理解されず、皇帝の命令を受け容れて自殺する哲学者、セネカ。寝取られたポッペアへの思いを断ち切れず逡巡したあげく、ドゥルジッラの純愛に追放の慰めを見いだす将軍オットーネ。天上から快楽をあおる〈幸運〉、時勢ゆえに零落する〈美徳〉、世の人々を手玉に取る〈愛〉の三神・・・。こうした人々の織りなすドラマを、モンテヴェルディの音楽は強靱に造形し、仮面の下にひそむ人間の真実を、われわれに突きつけてくる。その恐ろしさと美しさを、須坂の方々にお伝えしたいと思う。
12月のイベント ― 2010年12月05日 23時49分22秒
表記のご案内です。
NHKFM「バロックの森」の出演は、明日から。今月はドイツ・バロックのクリスマス特集ということで、バッハの《クリスマス・オラトリオ》を毎日1部ずつ聴き、さまざまな作曲家のクリスマス音楽を組み合わせる、というプログラムを作りました。演奏は、アーノンクールです。シェーンベルク合唱団のすばらしい、円熟した演奏です。
最初のイベントは、14日(火)。バッハ演奏研究プロジェクト声楽部門のコンサートです。18:30から、国立音大小ホール。今年は、指揮者大塚直哉さんの集めた若手器楽アンサンブルが少しずつ成長し、自前でコンサートが組めるようになりました。要所にはベテランが入り、中でもガンバは、神戸愉樹美、平尾雅子の二枚看板を並べています。
作品は名作揃い。「カンタータとは何かを知りたければこれを聴いてください」と私の推奨する第179番《心せよ、お前の敬神が偽善とならぬように》と、感動あふれる最高傑作の第198番(選帝侯妃追悼カンタータ)、それにモテット《主に向かって新しい歌をうたえ》です。小泉惠子、阿部雅子、加納悦子、藤井雄介、小堀勇介、小川哲生、千葉祐也といった方々が、コンチェルティストを務めます。相当いいと思いますので、ぜひお出かけください(入場無料)。
18日(土)10:00からの「たのくら」(立川市錦町地域学習館)は、「東欧オペラの魅力」という話をします。バルトークの《青ひげ公の城》を、メインに取り上げます。
25日(土)13:00からの朝日カルチャーセンター横浜校のバッハ講座は、『魂のエヴァンゲリスト』の「若き日に死を見つめて」の章第1回です。カンタータ第106番を中心にした話になると思います。
26日(日)は、すでにご案内した、すざかバッハの会(14:00、須坂メセナホール)。モンテヴェルディの《ポッペアの戴冠》を、渡邊順生さん、平尾雅子さんらの器楽と、私の「手兵」たちのスタッフで上演します。今日ようやく、「演出ノート」を配布したところ。目下横浜の渡邊邸で、練習が進められています。温泉もあるいいところですから、観光を兼ねて、ぜひいらしてください。
NHKFM「バロックの森」の出演は、明日から。今月はドイツ・バロックのクリスマス特集ということで、バッハの《クリスマス・オラトリオ》を毎日1部ずつ聴き、さまざまな作曲家のクリスマス音楽を組み合わせる、というプログラムを作りました。演奏は、アーノンクールです。シェーンベルク合唱団のすばらしい、円熟した演奏です。
最初のイベントは、14日(火)。バッハ演奏研究プロジェクト声楽部門のコンサートです。18:30から、国立音大小ホール。今年は、指揮者大塚直哉さんの集めた若手器楽アンサンブルが少しずつ成長し、自前でコンサートが組めるようになりました。要所にはベテランが入り、中でもガンバは、神戸愉樹美、平尾雅子の二枚看板を並べています。
作品は名作揃い。「カンタータとは何かを知りたければこれを聴いてください」と私の推奨する第179番《心せよ、お前の敬神が偽善とならぬように》と、感動あふれる最高傑作の第198番(選帝侯妃追悼カンタータ)、それにモテット《主に向かって新しい歌をうたえ》です。小泉惠子、阿部雅子、加納悦子、藤井雄介、小堀勇介、小川哲生、千葉祐也といった方々が、コンチェルティストを務めます。相当いいと思いますので、ぜひお出かけください(入場無料)。
18日(土)10:00からの「たのくら」(立川市錦町地域学習館)は、「東欧オペラの魅力」という話をします。バルトークの《青ひげ公の城》を、メインに取り上げます。
25日(土)13:00からの朝日カルチャーセンター横浜校のバッハ講座は、『魂のエヴァンゲリスト』の「若き日に死を見つめて」の章第1回です。カンタータ第106番を中心にした話になると思います。
26日(日)は、すでにご案内した、すざかバッハの会(14:00、須坂メセナホール)。モンテヴェルディの《ポッペアの戴冠》を、渡邊順生さん、平尾雅子さんらの器楽と、私の「手兵」たちのスタッフで上演します。今日ようやく、「演出ノート」を配布したところ。目下横浜の渡邊邸で、練習が進められています。温泉もあるいいところですから、観光を兼ねて、ぜひいらしてください。
忘れちゃいけないこの企画 ― 2010年11月19日 16時57分07秒
11月下旬のイベント、数多いようで何か忘れているような、と思っていましたが、身近なものを忘れていました。1つ追加します。
26日(金)の16:30から国立音大の小ホールで、「What's ポロネーズ」というイベントを行います。音楽学専攻の学生たち(3年生)による、研究発表会です。私のゼミの学生たちが、田村進先生、加藤一郎先生そのほかの方々にご指導いただきながら、ポーランドとポロネーズについて、これまで学んできました。その成果をまとめた、視聴覚を駆使する発表会です。たとえば後半のショパンのコーナーでは、ショパンのポロネーズの発展がたどられ、久元祐子さんが《英雄ポロネーズ》を実演されます。
私もワンコーナー出演し、「バッハとポロネーズ」について、学生でリュート奏者の中山早苗さんと対談します。こんな時間でよろしければ、応援に来てください。今の学生は、という声もよく聞きますが、自主性をもってやる気を出せばずいぶん進歩するものだ、と実感しています。
26日(金)の16:30から国立音大の小ホールで、「What's ポロネーズ」というイベントを行います。音楽学専攻の学生たち(3年生)による、研究発表会です。私のゼミの学生たちが、田村進先生、加藤一郎先生そのほかの方々にご指導いただきながら、ポーランドとポロネーズについて、これまで学んできました。その成果をまとめた、視聴覚を駆使する発表会です。たとえば後半のショパンのコーナーでは、ショパンのポロネーズの発展がたどられ、久元祐子さんが《英雄ポロネーズ》を実演されます。
私もワンコーナー出演し、「バッハとポロネーズ」について、学生でリュート奏者の中山早苗さんと対談します。こんな時間でよろしければ、応援に来てください。今の学生は、という声もよく聞きますが、自主性をもってやる気を出せばずいぶん進歩するものだ、と実感しています。
11月下旬のイベント ― 2010年11月18日 11時40分53秒
ご案内をしないまま、イベント・ラッシュの時期を迎えてしまいました。その準備もあり、多忙を極めています。簡単にご紹介します。
20日(土)10:00は「楽しいクラシックの会」例会(立川市錦地域学習館)。先月の指揮者論が故人で時間切れになってしまったため、その続編を「現役指揮者は誰がいる?」というタイトルでお話しします。
21日(日)14:00から、私の弟子であるソプラノの山崎法子さんのリサイタルが東京文化会館の小ホールであります。お得意のヴォルフなどドイツ歌曲のプログラムです。応援してあげてください。
23日(火)11:00から、サントリーホールのオルガン・コンサートに出演します。皆川先生のホストによる「アンナ・マクダレーナが愛した夫 J.S.バッハ」と題するコンサートで、オルガニストは椎名雄一郎さん。小林義武さん、樋口隆一さんも出演されますので、限られた時間でのお話となります。
27日(土)13:00から、朝日カルチャーセンター横浜校でバッハ講座です。『魂のエヴァンゲリスト』を使った講座の2回目で、アルンシュタット時代をとりあげます。
30日(火)18:30から、国立音大講堂小ホールで、バッハ演奏研究プロジェクト、ピアノ部門の発表会があります(入場無料)。今年は《ゴルトベルク変奏曲》がテーマでしたので、受講生によるリレー演奏、渡邊順生氏による抜粋演奏、加藤一郎氏による《半音階的幻想曲とフーガ》などを聴いていただきます。私が司会します。以上、どうぞよろしく。
20日(土)10:00は「楽しいクラシックの会」例会(立川市錦地域学習館)。先月の指揮者論が故人で時間切れになってしまったため、その続編を「現役指揮者は誰がいる?」というタイトルでお話しします。
21日(日)14:00から、私の弟子であるソプラノの山崎法子さんのリサイタルが東京文化会館の小ホールであります。お得意のヴォルフなどドイツ歌曲のプログラムです。応援してあげてください。
23日(火)11:00から、サントリーホールのオルガン・コンサートに出演します。皆川先生のホストによる「アンナ・マクダレーナが愛した夫 J.S.バッハ」と題するコンサートで、オルガニストは椎名雄一郎さん。小林義武さん、樋口隆一さんも出演されますので、限られた時間でのお話となります。
27日(土)13:00から、朝日カルチャーセンター横浜校でバッハ講座です。『魂のエヴァンゲリスト』を使った講座の2回目で、アルンシュタット時代をとりあげます。
30日(火)18:30から、国立音大講堂小ホールで、バッハ演奏研究プロジェクト、ピアノ部門の発表会があります(入場無料)。今年は《ゴルトベルク変奏曲》がテーマでしたので、受講生によるリレー演奏、渡邊順生氏による抜粋演奏、加藤一郎氏による《半音階的幻想曲とフーガ》などを聴いていただきます。私が司会します。以上、どうぞよろしく。
名古屋で学会 ― 2010年11月04日 11時19分33秒
明日から名古屋で、日本音楽学会の全国大会です。発表をなさる方々は、緊張の前夜を過ごしておられることでしょう。私は緊張しているというほどでもないのですが、一応会長で総責任者ですから、無事終えたいと念願しています。委員や幹事の方々がすごくよくやってくださるので、結構、楽をさせていただいています。有料ですがどなたでも覗けますので、名古屋方面の方々、学会のホームページをご覧の上、お越しください。
日本シリーズ、熱戦が続いていますね。私は「巨人から遠い方を応援する」という原則を立てていますので、一生懸命、ロッテの応援です。昔はまったく人気のないチームで閑古鳥の毎日でしたが、いまは熱心なファンがたくさんいて、すごいですね。今回のドラフトでもパ・リーグにスターが多く入り、喜んでいます。アンチ巨人で、ぶれない一生を貫きます。
日本シリーズ、熱戦が続いていますね。私は「巨人から遠い方を応援する」という原則を立てていますので、一生懸命、ロッテの応援です。昔はまったく人気のないチームで閑古鳥の毎日でしたが、いまは熱心なファンがたくさんいて、すごいですね。今回のドラフトでもパ・リーグにスターが多く入り、喜んでいます。アンチ巨人で、ぶれない一生を貫きます。
オペラ制作スタート ― 2010年10月29日 12時10分11秒
27(水)、28(木)の両日、モンテヴェルディ《ポッペアの戴冠》の稽古に入りました。とりあえず準備のできたところを聴かせてもらいながら、できる範囲で指導したところです。ドクターコースの学生を中心にみな一定の実力を備えているので、かなりのところまで行くのではないかと楽しみです。キャストを発表します。
幸運の神フォルトゥーナ/小姓 川辺茜(ソプラノ)
美徳の神ヴィルトゥ/侍女 山崎法子(ソプラノ)
愛の神アモーレ 高橋幸恵(メゾソプラノ)
将軍オットーネ/乳母アルナルタ 湯川亜也子(メゾソプラノ)
ポッペア 阿部雅子(ソプラノ)
皇帝ネローネ 内之倉勝哉(テノール)
皇妃オッターヴィア 高橋織子(ソプラノ)
哲学者セネカ 狩野賢一(バス)
ヴァイオリン 渡邊慶子、大西律子
ヴィオラ・ダ・ガンバ 平尾雅子
指揮・チェンバロ 渡邊順生
音楽監督・演出 礒山 雅
12月26日(日) 14:00 須坂メセナホール小ホール
主催 すざかバッハの会
一応演出なので、イメージを温めています。プロローグにおける3神の争いをどうするかがまず問題ですが、「幸運」をど派手に、「美徳」を超みすぼらしく、という発想で、衣装のアイデアを求めてみました。するとある学生の曰く、「幸運」は小林幸子(歌手)をモデルにしたらどうか、と(笑)。まあ、楽しくやっております。
幸運の神フォルトゥーナ/小姓 川辺茜(ソプラノ)
美徳の神ヴィルトゥ/侍女 山崎法子(ソプラノ)
愛の神アモーレ 高橋幸恵(メゾソプラノ)
将軍オットーネ/乳母アルナルタ 湯川亜也子(メゾソプラノ)
ポッペア 阿部雅子(ソプラノ)
皇帝ネローネ 内之倉勝哉(テノール)
皇妃オッターヴィア 高橋織子(ソプラノ)
哲学者セネカ 狩野賢一(バス)
ドルシッラ 小島芙美子(ソプラノ)
ルカーノ 小堀勇介(テノール)
美の神ヴェーネレ 大峡喜久代(特別出演)ルカーノ 小堀勇介(テノール)
ヴァイオリン 渡邊慶子、大西律子
ヴィオラ・ダ・ガンバ 平尾雅子
指揮・チェンバロ 渡邊順生
音楽監督・演出 礒山 雅
12月26日(日) 14:00 須坂メセナホール小ホール
主催 すざかバッハの会
一応演出なので、イメージを温めています。プロローグにおける3神の争いをどうするかがまず問題ですが、「幸運」をど派手に、「美徳」を超みすぼらしく、という発想で、衣装のアイデアを求めてみました。するとある学生の曰く、「幸運」は小林幸子(歌手)をモデルにしたらどうか、と(笑)。まあ、楽しくやっております。
10月は指揮者論 ― 2010年09月28日 11時22分09秒
10月早々のイベントは、「すざかバッハの会」の例会です(10月3日、長野電鉄須坂駅前シルキー・ホール、14:00から)。私のクラシック音楽講座の第5回で、タイトルは「指揮者の魔術--棒で音楽はどう変わるか」と付けました。
目次は、「鮮烈の指揮者体験」~「指揮の始まり」~「指揮者で音楽は変わる?」~「音楽のどこが変わる?」~「見栄えの問題」~「リーダーシップの問題」~「指揮者の類型学(故人)」~「指揮者の類型学(現役)」~「指揮者の災い」 というものです。
ほぼ同じ内容を、10月31日(日)13:30から、「楽しいクラシックの会」でお話しします(立川錦町学習館)。興味のある方、お出かけください。
朝日カルチャー横浜校は、10月から新企画。先日出版した『バッハ=魂のエヴァンゲリスト』をテキストに、息長く、バッハを論じます。第4土曜日の13:00~15:00なので、第1回は23日になります。こちらもよろしく。
目次は、「鮮烈の指揮者体験」~「指揮の始まり」~「指揮者で音楽は変わる?」~「音楽のどこが変わる?」~「見栄えの問題」~「リーダーシップの問題」~「指揮者の類型学(故人)」~「指揮者の類型学(現役)」~「指揮者の災い」 というものです。
ほぼ同じ内容を、10月31日(日)13:30から、「楽しいクラシックの会」でお話しします(立川錦町学習館)。興味のある方、お出かけください。
朝日カルチャー横浜校は、10月から新企画。先日出版した『バッハ=魂のエヴァンゲリスト』をテキストに、息長く、バッハを論じます。第4土曜日の13:00~15:00なので、第1回は23日になります。こちらもよろしく。
8月下旬~9月のイベント ― 2010年08月20日 11時04分41秒
8月も今日から下旬。これから予定が詰まっているので、休みはもう終わり、という寂しい気分です。始動は、21日(土)22日(日)29日(日)の、埼玉県合唱コンクールの審査から。
28日(土)には甲府の山梨県立県民ホールで、毎年恒例の同調会コンサート。「モーツァルトの美意識を探る」シリーズで、今年は「晩年の新境地」と題し、クラリネット五重奏曲(ソロ:堀川豊彦さん)と《魔笛》第2幕抜粋を演奏します。《魔笛》の木管アンサンブル版は国立音大のオリジナルとしてそろそろ浸透してきたかと思いますが、今回もソリストは澤畑恵美さん、経種康彦さん、小川哲生さんという豪華版です。15:00から、2千円。詳細は大学のホームページでどうぞ。
同じプログラムのコンサートを、9月4日(土)の15:00から岐阜のサラマンカ・ホールで行います。こちらには武田忠善先生(クラリネット)が出演されます。
9月11日(土)10:00からの「たのくら」例会は、ドイツ・リートの、当ブログでお話しした「3分の感動」をテーマとして行います。
25日(土)13:00からの朝日カルチャー横浜校のバッハ講座は、「《フーガの技法》~耳で聴く図形の魔術」です。ちょうど放送と重なりましたね。講座では「目」を活用したいと思います。
【付記】コメントが書き込めない、というお話を時々いただきます。じつは迷惑投稿を防ぐために、リンクを含んだ投稿ははじくように設定しています。ご理解の上、お書き込みいただければ幸いです。
28日(土)には甲府の山梨県立県民ホールで、毎年恒例の同調会コンサート。「モーツァルトの美意識を探る」シリーズで、今年は「晩年の新境地」と題し、クラリネット五重奏曲(ソロ:堀川豊彦さん)と《魔笛》第2幕抜粋を演奏します。《魔笛》の木管アンサンブル版は国立音大のオリジナルとしてそろそろ浸透してきたかと思いますが、今回もソリストは澤畑恵美さん、経種康彦さん、小川哲生さんという豪華版です。15:00から、2千円。詳細は大学のホームページでどうぞ。
同じプログラムのコンサートを、9月4日(土)の15:00から岐阜のサラマンカ・ホールで行います。こちらには武田忠善先生(クラリネット)が出演されます。
9月11日(土)10:00からの「たのくら」例会は、ドイツ・リートの、当ブログでお話しした「3分の感動」をテーマとして行います。
25日(土)13:00からの朝日カルチャー横浜校のバッハ講座は、「《フーガの技法》~耳で聴く図形の魔術」です。ちょうど放送と重なりましたね。講座では「目」を活用したいと思います。
【付記】コメントが書き込めない、というお話を時々いただきます。じつは迷惑投稿を防ぐために、リンクを含んだ投稿ははじくように設定しています。ご理解の上、お書き込みいただければ幸いです。
「たのくら」について ― 2010年08月04日 22時04分50秒
ごくらくとんぼさんのお勧めもいただきましたので、「たのくら」について、あらためてご紹介させていただきます。
「たのくら」は、本名「楽しいクラシックの会」。ルーツは、私が1987年に立川市の錦町公民館に依頼されて行った、「呼びかけるバロック音楽」という市民講座です。1986年秋、私は市民大学のバロック音楽シリーズ全12回を教育テレビから放送する予定だったのですが、長期入院の大病をし、放送は、88年に延期になりました。しかし講座だけは先行してやろうということになり、ものすごく痩せた状態で出講したのです。
講座は無事終わりましたが、雰囲気がとても良かったこともあり、自主団体として存続させようということになりました。月に一回、土曜日の午前。立川駅から遠いのが難点ですが、施設を無料で借りられるという、大きな利点があります。
こうして始まった講座が延々と続いて、ついに24年目に突入したのです。よく続くなあと、本当に思います。いろいろなところで講座をしますが、私が一番リラックスしているのが、「たのくら」。冗談混じりでお話できる場は、ここぐらいです。終了後はたいてい、食事をご一緒します。他にビヤパーティーや新年会、バス旅行があり、本格的なコンサートと講座内のコンサートが、一つずつ。鈴木雅明さん、寺神戸亮さんなど、ビッグネームにもご出演いただいています。
このようにいい会ですので、興味のある方、ご参加ください。ホームページのないのがネックですが、イベントはここで紹介しますし、お問い合わせは、マーラーファンのグスタフさんgustav@myad.jpが対応してくださいます。
今月は、7日。既報の通り、ミニミニコンサートあり、ビヤパーティーありの楽しい月です。見学も歓迎です。
[付記] 錦公民館は錦地域学習館と改称されました。場所は立川駅南口から南東方向で、立川通りのデニーズが近いです。メンバーのコアはクラシック通の男性で、コンサート通いや合唱の好きな女性もたくさんおられます。とはいえマニアックな雰囲気はまったくなく、和気藹々です。会員の方、追加のコメントがあればお書きください。
「たのくら」は、本名「楽しいクラシックの会」。ルーツは、私が1987年に立川市の錦町公民館に依頼されて行った、「呼びかけるバロック音楽」という市民講座です。1986年秋、私は市民大学のバロック音楽シリーズ全12回を教育テレビから放送する予定だったのですが、長期入院の大病をし、放送は、88年に延期になりました。しかし講座だけは先行してやろうということになり、ものすごく痩せた状態で出講したのです。
講座は無事終わりましたが、雰囲気がとても良かったこともあり、自主団体として存続させようということになりました。月に一回、土曜日の午前。立川駅から遠いのが難点ですが、施設を無料で借りられるという、大きな利点があります。
こうして始まった講座が延々と続いて、ついに24年目に突入したのです。よく続くなあと、本当に思います。いろいろなところで講座をしますが、私が一番リラックスしているのが、「たのくら」。冗談混じりでお話できる場は、ここぐらいです。終了後はたいてい、食事をご一緒します。他にビヤパーティーや新年会、バス旅行があり、本格的なコンサートと講座内のコンサートが、一つずつ。鈴木雅明さん、寺神戸亮さんなど、ビッグネームにもご出演いただいています。
このようにいい会ですので、興味のある方、ご参加ください。ホームページのないのがネックですが、イベントはここで紹介しますし、お問い合わせは、マーラーファンのグスタフさんgustav@myad.jpが対応してくださいます。
今月は、7日。既報の通り、ミニミニコンサートあり、ビヤパーティーありの楽しい月です。見学も歓迎です。
[付記] 錦公民館は錦地域学習館と改称されました。場所は立川駅南口から南東方向で、立川通りのデニーズが近いです。メンバーのコアはクラシック通の男性で、コンサート通いや合唱の好きな女性もたくさんおられます。とはいえマニアックな雰囲気はまったくなく、和気藹々です。会員の方、追加のコメントがあればお書きください。
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