今月のイベント2016年03月01日 23時55分24秒

恒例のご案内です。

朝日カルチャーセンター新宿校は水曜日。ワーグナー講座(午前)は2日、16日と、《パルジファル》第2幕を続けます。問題点の考究、ステージの比較などをします。バッハ講座(午後)は《ヨハネ受難曲》で、21世紀の諸録音を中心にご紹介します。明日の第1部は、バット、ノイマン(第2稿)、アレール、ユングヘーネル(第4稿)、ピエルロで構成することにしました。

5日(土)は「楽しいクラシックの会」です。午前中の例会が《魔笛》第2幕その1、同じ会場(立川市錦町学習館)で、午後14:00から「錦まつりコンサート」になります。最前ご案内した鈴木准さんの「テノールってすばらしい!」です。

12日(土)はイレギュラーですが、朝日横浜のモーツァルト講座(13:00~15:00)。《レクイエム》の〈セクエンツィア〉を中心に取り上げます。

18日(金)から21日(火)までの4日間、福島県合唱コンテストの審査員をします。実力伯仲の長丁場。身体がもつかな、と心配です。

26日(土)は、いずみホールで「藤原道山15th Anniversary『風雅竹韻』」というコンサートの司会を務めます。天才奏者藤原道山さんに、尺八の多様なアンサンブルを委嘱初演を含めて仕切ってもらう、ユニークなコンサートです。とても張り切ってくださっているので、どうぞご期待ください。

7日からの「古楽の楽しみ」は《マタイ受難曲》ですが、それについては次話で。

2月のイベント2016年02月09日 08時35分47秒

今頃のご案内ですみません。今月の私のスケジュールは視察が多く、東京を離れることもしばしばです。7日の日曜日は郡山に行き、「第1回オーケストラ・フェスティバル」なるイベントに出席しました(サントリー芸術財団・復興祈念賞のからみ)。小学校のオーケストラが6つ登場し、うち2つにコントラバスが5本並んでいたのに驚嘆。弦楽器育成の本気度を実感しました。

このところ不定期開催になっている朝日横浜校のモーツァルト講座、今月は13日(土)です。フリーメーソン・カンタータK.623をやってから《レクイエム》に入りますが、少し時間をかけて取り組むつもりです。

朝日新宿の方は隔週ですので、3日にすでに開催。17日(水)は、午前中のワーグナー講座が《パルジファル》の第2幕その1。バッハのリレー演奏講座が《3つのチェンバロのための協奏曲》です。もちろん、もろもろの復元を含めて扱います。

20日(土)は立川楽しいクラシックの会(たのくら)で、こちらは珍しく定時開催。「オペラの歴史」、グルックを終えましたのでモーツァルトに入ります。あれこれやっていると何年もかかってしまうので、《魔笛》一作に絞り、その代わりゆっくりやることにしました。

月末に、コンサートが2つ。いずみホールのモーツァルト・シリーズは、27日(土)に《レクイエム》で終了になります。前座は《小ト短調》交響曲。オーケストラはバーメルト指揮の大フィル、ウィーン楽友協会合唱団が来演するため、ソリストもそれにふさわしい布陣としました。詳細はこちらをご覧ください。http://www.izumihall.jp/schedule/concert.html?cid=942

28日(日)は、すざかバッハの会。例年12月にやっているコンサートが、今年度は2月開催になりました。11月に立川で好評だった「若さはつらつ!オペラの愉しみ」をベースにした企画ですが、後半の《タンホイザー》ハイライトにエリーザベトの〈殿堂のアリア〉が入り、いっそう充実しました。前半はヘンデルとモーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》の抜粋。出演は山口清子(ソプラノ)、近藤圭(バリトン)、久元祐子(ピアノ)の3人です。

今年は閏年なんですね。1日あると違います。

新年早々・・2016年01月07日 06時58分56秒

月初めに「今月のイベント」という記事を書きますが、メール等でまま、「曜日が違うぞ」「時間がずれているぞ」といったご指摘をいただきます。それはまずいので、今回はリンクを張り巡らし、正確を期しました。

ところが、やはり「違うぞ」趣旨のコメントをいただきました。具体的に言いますと、23日(土)が朝日カルチャーセンター横浜校のモーツァルト講座、30日(土)が新宿校のレクチャーコンサート(加藤昌則氏出演)と発表したところ、30日は横浜ですよ、という投稿をいただいたのです。

横浜校のモーツァルト講座は、第4土曜日。今月の当該日は23日で、私の手帳にも、23日の欄に横浜の講座が書き込まれています。あれ、もしかするとお正月を除いて数えるのかなと思い(今月は土曜日が5回ある)、横浜講座の23日をサイトで検索しました。すると私の講座が出てきたので一安心。横浜講座は23日で間違いない旨、お答えしました。

さて昨6日、新宿校に出講していると、担当者が、横浜校から電話があり、30日は横浜だとのことです、と言うではありませんか!

え~っと驚いた私は、そんな馬鹿なと思いつつ、ことの次第を探究してみました。その結果、思わぬ事態に突き当たり、愕然。つまり、23日の講座はいずみホールのコンサートとぶつかって延期した昨11月の補講であり、1月からの学期の第1回が、第5土曜日い設定されていたのです。そのことを手帳に書き忘れたわけですが、1月に2回ある、という発想はまったく浮かびませんでした。

これをダブルブッキングだと言われれば、否定しようがないですね。先日もある方から「礒山さんと同じようにダブルブッキングしてしまった」と告白され、「ほっとけ!」と思ったばかりなのですが・・。ともあれ、これに基づいて記述を訂正し、「3時に横浜で終わり4時に新宿で始まる」という綱渡りをどう実現させるか、検討します。もちろん、加藤さんとサックスの住谷さんがおられますので、お客様をただお待たせするようなことはありません。

皆様に正しい情報をお伝えするべきご案内が、私の勘違いを修正していただく場のようになっています。恐縮至極(汗)。しかしわかってよかったことは確かで、コメントをくださった野々垣さんに御礼申し上げます。

ヴォルフ『モーツァルト 最後の四年』ウェブサイト日本語版はこちらです。http://composed.webcrow.jp/

今月のイベント2016年01月05日 22時43分08秒

定例のご案内です。

第1、第3水曜日の朝日カルチャーセンター新宿校。ワーグナー講座(10:00~12:00)はいよいよ《パルジファル》に入ります。6日は、総論と前奏曲の分析で、第1幕の鑑賞に少しは入れれば、というところです。20日に、第1幕を進めます。バッハのリレー演奏講座(13:00~15:00)は、6日がバッハのモテット《主に向かって新しい歌をうたえ》、20日がパルティータ第2番ハ短調です。

11日からの「古楽の楽しみ」はバッハのカンタータ。これは別途ご紹介しましょう。16日(修正、土)に、いずみホールでバッハ・オルガン作品全曲演奏会の第8回。ヴォルフガング・リュプザム氏の登場です。「美しきかな、コラール」と題し、《シュープラー・コラール集》など、コラールに重点を置いたプログラムになっています。こちらをどうぞ。http://www.izumihall.jp/schedule/concert.html?cid=931

いずみホールのモーツァルト特集は、いよいよ三大交響曲。《29日(金)、指揮はガエタノ・デスピノーサ、オーケストラは日本センチュリー交響楽団です。http://www.izumihall.jp/schedule/concert.html?cid=1029

23日(土)の朝日カルチャーセンター横浜校モーツァルト講座(13:00~15:00)は、《魔笛》の第3回。第2幕フィナーレについて解説し、鑑賞します。デイヴィス指揮、コヴェントガーデンのすばらしい演奏がメインとなります。〔付記:同講座はイレギュラーですが30日にもあります。テーマは「クラリネット協奏曲と最後のフリーメーソン音楽」です。)〕

24日(日)は楽しいクラシックの会(立川錦町学習館)。オペラ・シリーズに入っていますが、今度は、先日「古楽の楽しみ」で展開したグルックになります。《オルフェオとエウリディーチェ》のウィーン版とパリ版を比較して取り上げるというのが、目下の計画です。いつもより30分早く、9:30~11:30となります。

27日(水)と30日(土)に、朝日カルチャーセンター新宿校のレクチャーコンサートがあります。「名テノールの歌うベルカントの真髄」が延期された結果、ここに集まってしまいました。27日については既報の通りですが(19:00~20:30、https://www.asahiculture.jp/shinjuku/course/ca620344-3b17-c36d-e639-55c2f15e4289)、30日(土)は、友人の作曲家・ピアニスト、加藤昌則さんとのコラボです。題して「名曲は即興から生まれる?」(16:00~17:30)。https://www.asahiculture.jp/shinjuku/course/f11a0475-004a-29ac-b532-56388d57e222。加藤さんお得意の即興演奏、バッハの解剖、サキソフォン奏者を招いてのオリジナル作品演奏など、盛りだくさんです。客席との交流もありますので、ふるってお出かけください。

『モーツァルト 最後の四年』ウェブサイト日本語版はこちらです。http://composed.webcrow.jp/(しばらくご案内させてください)

年が明けました2016年01月01日 07時14分55秒

明けましておめでとうございます。新年にあたり、皆様の今年のご多幸をお祈りします。併せて、お知らせがあります。

拙訳『モーツァルト 最後の四年』(クリストフ・ヴォルフ著、春秋社)の原著用ウェブサイトに、日本語版ができました!柴田文彦さんのご尽力によるものです。モーツァルトの遺した「断章」の美麗な自筆譜と貴重な音源が公開されていますので、ぜひご覧ください。http://composed.webcrow.jp/

見本できました2015年12月14日 17時36分25秒

クリストフ・ヴォルフ著のモーツァルト本(日本語タイトル『モーツァルト最後の4年~栄光への門出』、今日、見本ができてきました。週末から来週初めにかけて、本屋さんに並ぶそうです。春秋社。値段は2500円+税になりました。


作業を終えてみて、自分にとって勉強になった、というのが最大の実感です。

この本は、註を見ればわかるように、近年の世界のモーツァルト研究を幅広く凝縮し、その上に立って、新しいモーツァルト像と、種々の作品解釈を提示したものです。私がモーツァルトをやっているとはいっても海外の文献を逐一当たっているわけではありませんから、この本を細部まで読み、訳を何度も見直すことによって膨大な情報を咀嚼できたのは、たいへんありがたいことでした。ヴォルフ先生、すごいです。

本書のための特設ウェブサイトというのがあります。未完に終わった室内楽曲の自筆譜が閲覧でき、その音源も置いてあります(ブラウザはIE仕様なので注意)。本書の第6章にそのくわしい解説がありますが、「断章」の完成度の高さは驚き。興味のある方はご覧ください。

http://www.people.fas.harvard.edu/~cwolff

今月のイベント2015年12月02日 06時25分33秒

12月1日(火)はICUの授業開始--と思っていたら来週からとわかったので、昨日は、じつに貴重な休日。仕事の遅れが少し挽回できました。8日からの冬学期授業、テーマは「ミサ楽章”Credo"の音楽史」です。今年は15:10~17:30の枠にしました。

2日(水)と16日(水)が、朝日カルチャーセンター新宿校です。10:00からのワーグナー講座は《ローエングリン》が結びに入っており、第3幕を詳しく扱います。いままで手を出しかねていたケント指揮のバーデンバーデン祝祭劇場のものが、買ってみると意外にいいことを発見。オルトルートにヴァルトラウト・マイヤーを起用したことで、見違えるような効果が出ています。1月からは、いよいよ《パルジファル》に入ります。

同日13:00からのバッハ・リレー演奏講座は、2日がオルガン曲《パッサカリア》、16日が《ブランデンブルク協奏曲第5番》です。じっくり演奏比較します。

いずみホールのモーツァルト・シリーズ、ご好評をいただいた《魔笛》(課題もあり)に続いて、「清浄のコンチェルト」です。5日(土)16:00から。いずみシンフォニエッタを、ソリストが弾き振りします。ピアノ協奏曲第27番がアンドレアス・シュタイアー(ピアノ使用)、クラリネット協奏曲がポール・メイエ。メイエは《プラハ交響曲》も指揮します。

6日(日)14:00~16:30は、すざかバッハの会のワーグナー・シリーズ。
1曲に2回かけることにしましたので、今月は《ニュルンベルクのマイスタージンガー》第3幕です。うまく時間をやりくりして、ベックメッサー比較のコーナーを作るつもりです。

10日(木)は東京バロック・スコラーズ有志の方々をお相手に《ロ短調ミサ曲》の講演をしますが、初めて、質問方式を採用しました。有意義が質問がたくさん寄せられており、突っ込んだお話ができると思います。

14日(月)には、翻訳したヴォルフ本の見本ができてくるとのこと。店頭に並ぶのは次の週でしょうか。この日から始まる「古楽の楽しみ」は、バッハのヴァイオリン・ソナタの特集です。これについては、あらためてご案内します。

19日(土)10:00~12:00が立川の「たのくら」で、進行中のオペラ・プロジェクト、今月はヘンデル《ジューリオ・チェーザレ》の第2回です。11月末日に終了したコンサートについては、あらためてご報告します。26日(土)13:00からは朝日カルチャーセンター横浜校のモーツァルト講座。《魔笛》全3回の2回目になります。

公開イベントはこんなところです。どうぞよろしく。

コンサート延期のお知らせ2015年11月18日 05時21分50秒

11月19日(木)でご案内していました小林一男先生ご出演による朝日カルチャーセンター新宿校のレクチャーコンサート「名テノールの歌うベルカントの真髄」、出演者の一時的な体調不良により、来年1月27日(水)19:00に延期となりました。申し訳ありませんがご了解ください。近くなりましたら、またご案内いたします。

今月のコンサート2015年11月06日 12時47分57秒

追加も含め、あらためてご案内いたします。

11月19日(木)19:00から、朝日カルチャーセンター新宿校で、レクチャーコンサートを行います。今回のテーマは「名テノールの歌うベルカントの真髄」。大学時代に親交をたまわった小林一男さんにご出演いただきます。小林さんは今年国立音大を退任され、今後は自由な立場で歌を深めていきたいというお気持ちですので、ささやかな場ですが、ご一緒することになりました。スカルラッティ、レスピーギ、ロッシーニというすてきなプログラムで、最後にバッハを1曲、歌っていただくことになっています。詳細はこちら https://www.asahiculture.jp/shinjuku/course/ca620344-3b17-c36d-e639-55c2f15e4289 をご覧ください。ピアノは久元祐子さんです。応援していただければ幸いです。

28日(土)いずみホールの《魔笛》は、こちらです。http://www.izumihall.jp/schedule/concert.html?cid=940 河原忠之指揮、高岸未朝演出。台詞は日本語でやりますが、その原案は私が作りました。三人の童子に彌勒、藤木、村松と3人のカウンターテナーを揃え、弁者に三原剛さんが登場し--などなど、キャストも相当な顔ぶれだと思います。

30日(月)の「楽しいクラシックの会コンサート2015」は、「若手はつらつ、オペラの愉しみ」と題されています。たましんRISURUホール(立川)小ホール、18:30開演、会費2500円ですが、いつものようにコメントで申し込んでくださった方には、割引で便宜をおはかりします。

前半はヘンデルのアリアを3曲、モーツァルトの「ヘンデル風」ソナタをはさんで、《ドン・ジョヴァンニ》のアリアと二重唱を5曲。後半はワーグナー《タンホイザー》の抜粋で、ヴォルフラムのアリア2曲のあと、巡礼の合唱(ピアノ演奏)、エリーザベトのアリア、ヴォルフラムの〈夕星の歌〉という、流れのあるステージを考えています。山口清子(ソプラノ)、近藤圭(バリトン)、久元祐子(ピアノ)の出演で、字幕もつけるつもりです。

以上、どうぞよろしく。

11月のイベント2015年11月03日 22時34分08秒

おかげさまで、10月をいい形で乗り切ることができました。11月には、大きなイベントが2つあります。

ひとつは、14日(土)と15日(日)に青山学院大学〔慶応大学と誤記しましたので修正〕で催される、日本音楽学会の全国大会。私は15日の午後、13:55~16:50のバッハとその周辺に関する研究発表(セッションO)の司会をします。発表されるのは富田庸さん、村田圭代さん、江端伸昭さん、田中伸明さん。非会員でも入れますので、日本音楽学会のホームページで詳細を確認の上、お越しください。

もうひとつは、21日(土)と22日に長崎で行われる、全日本合唱コンクール全国大会の審査。責任重大で、気が重いです。アーッ、と叫んだ方、おられますよね。そうです。21日をダブルブッキングしてしまいました。治らない病気のようです(大汗)。

被害者は「たのくら」。その年一度の主宰コンサートが、30日(月)の18:30から、立川のたましんRISURU小ホールで開かれます。3月までワーグナーをやり、4月からバロック・オペラに入っていますので、ワーグナーとヘンデル、モーツァルトで、オペラ・プログラムを組みました。あらためてご案内しますのでご予定ください。声も顔もいい若手のホープ、近藤圭さん(バリトン)が、山口清子さん(ソプラノ)と共演されます。山口さんとは初対面ですが、今回、シュトラウスの《ダナエの愛》で日本デビューされました。ピアノは久元祐子さんです。

28日(土)は、いずみホールのモーツァルト・シリーズが、いよいよ《魔笛》になります。これも、あらためてご案内しますね。夜の女王でデビューされるスーパー・コロラトゥーラ、大武彩子さんに期待しています。その関係で、朝日横浜校のモーツァルト講座はお休みです。

講座関係。朝日カルチャーセンター新宿校のワーグナー講座(10:00~12:00)は、4日(水)が《ローエングリン》第2幕の比較を、オルトルートに着目して行います。18日(水)から、第3幕に入ります。バッハのリレー演奏講座(13:00~15:00)の方は、4日がカンタータ第106番、18日が管弦楽組曲第3番とG線上のアリアです。

早稲田大学エクステンション・センター中野校の《マタイ受難曲》講座は、5日(木)が最後になります。

ヴォルフ先生のモーツァルト論翻訳、ゲラになりました。12月出版を実現すべく、全力を投入します。