日曜美術館2009年12月06日 23時23分44秒

NHKの日曜美術館「劇的?やりすぎ?バロックって何だ」、ご覧になった方はおられるでしょうか。私は今日ようやく、送っていただいたDVDで見ました。いや、よくできています。ナレーションもしっかりしていましたし、各芸術においてルネサンス対バロックの作品比較が行われていたのは、専門家の解説がきちんとつくだけに、とても役に立ちます。

ディレクターの首藤圭子さんから、じつは音楽の対比もやってみたいのだが、という相談を受け、加藤昌則さんに作ってもらうと面白いのではないか、と推薦しました。そしたら作られていたのは、ボルゲーゼ美術館のラファエロの絵画を洗ったら一角獣の画像が出現した、というくだりを前半ルネサンス(デュファイ)風、後半バロック風に作曲したモテット。岡本知高さんが独唱しましたが、じつに面白くできていました。さすがの才能です。

ゲストの中では、青山学院大学の福岡伸一さんのコメントが無駄のない言葉の中に芸術と世界観の本質を尽くして、じつに卓抜なものでした。フェルメールの美術に封じ込められた時間の感覚を「微分」の発明とかかわらせる考え方には説得力があり、いい勉強をさせていただきました。

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