髪を切る ― 2010年02月11日 22時10分22秒
「先生、髪を切ったんですか?」と、また言われました。言う人、全部女性です。髪を整えてからもう2週間になるのに。
違和感のある表現です。髪を切るというのは、ロングにしていた女性が突然ショートになってあらわれる、というような場合に言うのではないでしょうか。私のようなケースは、昔から、「床屋に行く」と言うのです。ですから、「先生、床屋へいらしたんですか」と言うのが、正しい日本語です。
と書いたものの、自信がなくなってきました。男の方々、いかがですか。「床屋へ行った」とおっしゃいますか、「髪を切った」とおっしゃいますか。後者は、男性の長髪が流行したグループサウンズの頃に生まれた表現なのでしょうか。そんな気もしてきました。
もうひとつあるのではないか、とおっしゃる方。わかりますよ。「美容院に行った」という類型を加えなければいけない、ということですよね。昔、友人のひとりが1万円で美容院に行っているという話を聞いて仰天したことがありますが、いま周囲にいる声楽の学生たちのうち、少なからぬ数が美容院に行くようです。そんな恥ずかしいこと、私には考えられません。美容院がいいという理由は何なんでしょうね。「ひげを剃ってくれない」ということが致命的なのではないかと思うのですが。
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