豪華リレー2010年07月15日 11時35分38秒

いずみホール・バッハ・オルガン・チクルスの第7回、ハンス・ファギウス(スウェーデン)のコンサートが終わりました。今回もすごかったですね。作品を大づかみにとらえる構成力が抜群で、ぐんぐん、聴き手を引っ張ってゆきます。中でもイ短調BWV543、ホ短調BWV544が、まことに雄大な演奏でした。

このためお客様の拍手にも力がこもり、次回の前売りも、100枚を突破。入場者の1割売れたら大成功という前売りの世界ですが、むしろ2割に近い数で、驚きます。あ、次回というのは、2011年3月21日(バッハの誕生日)に行われる、ヴォルフガング・ツェーラーによる第8回。プログラムは、最高傑作ともいうべき《クラヴィーア練習曲集第3部》です。皆さんもいらしてくださいね。

世界のオルガン界はすごいなあ、伝統あるキリスト教国の厚みはやっぱりたいしたものだなあ、と感じつつ気づいたのは、このレベルの高さが、シリーズ音楽監督のクリストフ・ヴォルフ先生の人選に依拠している、ということです。日本でも有名というオルガニストは必ずしも多くなく、初耳という人も何人か含まれた、14人。それが、文字通り最高のバッハ弾きの人たちであることが、立証されつつあるのですね。

このシリーズが、個々の演奏家の知名度よりもシリーズへの信頼感で成り立っているように思えるのは、たいへんありがたいことです。ヴォルフ先生に感謝です。

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