忙しい水曜日2010年07月29日 22時48分37秒

夏雲が湧き上がると同時に夏休みに突入していたのは、昔話。今週もまだ、正規授業をやっています。というわけで昨日の水曜日は、聖心女子大の最後の授業から始まりました。

即NHKに移動し、「バロックの森」を4本(!)収録。終わると即河口湖(!)に移動し、音楽学の学生の合宿に合流しました。さすがに合宿は疲れます。あれこれハードワークとなり、今日は、疲れ休めをするのが精一杯でした。

で、収録した4本分の内容のご紹介です。既報の通り、8月16~21日の週は、ドレスデンの宮廷音楽を特集しました。18日(水)は、オール・ゼレンカ・プロ。《カプリッチョ第5番ト長調》、《トリオ・ソナタ第6番ハ短調》、《父なる神のミサ曲》から〈アニュス・デイ〉を選びました。アルト・ソロによる〈アニュス・デイ〉をバッハのそれと比べると、面白いと思います。

19日(木)は、ロッティの《ミサ・サピエンツィエ》(←バッハが楽譜を作成した曲)の〈キリエ〉と、ハイニヒェン(楽長)の管弦楽組曲ト長調と、協奏曲ヘ長調。そして、ピゼンデル(コンサートマスター)の2つのト長調協奏曲です。複数の曲で、ドレスデンのトレードマークというべきホルンが活躍します。

20日(金)は、ドレスデンのために書かれたバッハの《ロ短調ミサ曲》の〈キリエ〉と〈グローリア〉。最新の演奏という触れ込みで、ジョン・バット指揮、ダニーデン・コンソートのものを使いました。リフキン方式で、リフキン校訂のブライトコプフ版を使用しています。ちょっと雑なのが難ですが、威勢が良く面白いので、話の種に使ってみました。やはりバッハを流れの中で出すと、突出した印象になりますね。

21日(土)は新しい世代の人々で、クヴァンツのト長調協奏曲と、ハッセ(次の楽長)のニ短調トリオ・ソナタ、歌劇《クレオフィーデ》の抜粋。バッハが息子を連れて聴きに行ったことが知られている作品です。

ちょっと渋いですが、「バロックの森」というのは朝に気持ちのいいバロック音楽が鳴っていること自体を価値としていただけるように思うので、有名な曲は小出しにして、組んでいます。私にとってまことにいい勉強の機会で、バッハの伝記にも出てくる《クレオフィーデ》が何をどう扱ったオペラかということも、今回初めて認識した次第です。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック