宴のあと2012年08月13日 22時34分31秒

オリンピックが終わり、なんとなく虚脱感に囚われている方、多いのではないでしょうか。速い、強いの限界に挑戦するスポーツの魅力、勝つために選手が全力を尽くし、勝ち負けも(たいていは)一目瞭然に決まるスポーツの魅力が、オリンピックには集約されています。こういう爽快さは、音楽コンクールには望めません。

日本の選手たち、本当によくやったのではないでしょうか。一口にメダルと言っても、全世界から速い人、強い人が集まるわけなので、その中で3位以内というのは、信じられないほどすごいことです。競技人口や体重によって難易度の違いは大きいと聞きますが、誰でもできる短距離走、400メートル・リレーで5位なんて、たいしたものではないでしょうか。マラソンの6位も同様です。

オリンピックの価値は、4年に1回しかないことによって、高められているに違いありません。そのチャンスを逃した人、生かせなかった人の悔しさはいかばかりかと思うわけですが(昔は甲子園で敗れた高校球児に対してもすごくそう思っていました)、この歳になってみると、人生の価値は若い時の1回に集約されるわけではなく、勝者もまた、人生に重荷を背負うのだと感じられます。この点は、音楽コンクールの優勝と似ているようです。