神経の問題2013年11月09日 08時16分45秒

秋の風物は、日生劇場のオペラ。毎年すばらしい成果を積み重ねていますが、8日(金)にはアリベルト・ライマンの《リア王》が日本初演されました。ひじょうに考えさせられる内容なので、そのことを、少しだけ。

もし批評の担当なら、総力を挙げた圧巻の公演、と書くと思います。音コン1位で話題となっていたカウンターテナーの藤木大地さん、初めて聴きましたが、これほどの逸材とは。演奏には、たくさんの賛辞を書けます。

作品も、第一級のレベルであることは明らか。しかし私は、これでもかこれでもかというどぎつさに、神経が耐えられないのです。私が弱いだけなのか、あるいは作品に、ないし作曲者の姿勢に一線を踏み越えたものがあるのか。それについては、もう少し考えてみたいと思います。「ドイツ」を、はっきりと感じます。

日生劇場に駆け込む前は、NHKで収録をしていました。シュッツの特集を、12月に出すのです。新しいCDを集めてプログラミングする過程の、楽しいこと。ラーデマンがすばらしい録音を積み重ねていて、とりわけ《クライネ・ガイストリッヒェ・コンツェルテ》に感嘆しています。ドイツもいろいろです。

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