余生再考2013年11月14日 08時38分11秒

立川を本拠とする「楽しいクラシックの会」は、今年がたしか26年目。本当によく続いています。私もリラックスして、砕けたお話をいろいろさせていただいている場です。

先日、例会終了後の食事の場で会長さんが、私と付き合っていく上で最重要に心がけていることはかくかくしかじかです、とおっしゃったことに、とてもびっくりしました。それは、「私に絶対に無駄な時間を使わせないこと」だそうです。なるほどそうだったのか、と来し方を振り返り、温かい気持ちが広がりました。

その話をNHKの録音のさいアシスタントにしたところ、私が1分1秒を無駄にしないよう行動していることはありありしている、とのこと。ありありしていることが感じがいいかどうかは別として(多分よくないでしょう)、そうせざるを得ない状況に身を置いてきたことは確かです。最近はその度合いが上がっており、好きなPCゲームも、しばらくやっておりません(←指標になる)。

ただ、あまり余裕がなくなると、毎日が楽しくないことも事実です。それに、目先の仕事で日々が過ぎていってしまう。これでは、『ヨハネ受難曲』の書き下ろしなど夢の又夢のまま、ジエンドです。

先日用談でお会いした方が、『ヨハネ受難曲』やカンタータの仕事をみんな待っている、とおっしゃってくださり、たしかに、一番大事なのはそこだよなあ、と思いました。日々のスケジュールを再検討したいと思いますが、それは、皆様のご理解・ご寛容がなくてはできないことです。よろしくお願いします。

コメント

_ 隠居老人 ― 2013年11月14日 15時53分26秒

我が国に於けるバッハ研究の第一人者で、名著マタイ受難曲の著者である
先生には、生きている内に(失礼!)是非ともヨハネとロ短調の解説書を
上梓して頂きたいと随分以前から切望していました。
ほかの仕事とは違い、これらの成果は、我が国の歴史に残る快挙だと
言える意義深い仕事ではないかと思います。
この仕事は、大変な時間がかかる大仕事だとは思いますが、
バッハの研究者としての成果として、重要なことだと思います。
何も今から一から始めるわけでもなく、今迄の研究成果を纏めて
推敲・書き足しが利く部分もあるかとも思いますが・・・。

隠居老人の余命も限りある今日この頃ですので、是非ご検討頂きたいと
衷心よりお願い致します。

_ taisei ― 2013年11月14日 22時40分01秒

若輩者の私ですが、全く持って「隠居老人」様と同じ思いです。日々の「仕事」は置いてでも、(第一、教授はもう定年で一つの「仕事」は終えられているのですから。)ここは時間の使い方と言うか優先順位を大転換していただきじっくり著述に充てて頂きたいと思います。今、見える周りの皆さんの期待にこたえて日々寸暇を惜しんで活動されることも大事ですが、教授自身も「一番大事なのはそこだよなぁ」と思われているのであれば、是非、そこへ力を傾注していただきたく重ねてお願いします。それは、日々直接会うことの出来ない全国の、そして未来のバッハファンの願いです。不遜を覚悟で敢えて言えば、それはバッハ研究のの第一人者である教授に、(否応なしに課せられた)責任でもあります。よろしくお願いします。

_ I招聘教授 ― 2013年11月17日 10時09分05秒

お言葉、受け止めます。ありがとうございました。

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