国際イベント進行中2010年05月15日 23時47分41秒

金曜日から、日本音楽学会が主催する『国際若手フォーラム』が始まりました。その趣旨や内容を本格的に紹介することはそのホームページやWEB発信にお任せし、まったく個人的な雑感のみを書きます。もちろん、関係の方々の絶大なご尽力に心から感謝した上でです。

国際交流や国際的な情報発信は学会の生命ですから、イベントが立派に走り出して、本当にうれしく思っています。しかし、ただ喜んではいられません。会長として祝辞を、今回の公用語である英語で述べなければならないからです。本欄でも再三記しているように、私は英語が大の苦手。とはいえ、日本の学会の会長は英語もしゃべれないのか、となりますと、私が恥をかくだけではすみません。しかも先代の会長、金澤正剛先生は、研究発表が途中から英語になっていたのを気づかなかったという逸話をお持ちなほどの、英語の達人なのです。私の苦しい立場をご想像ください(汗)。

年が明けたらまたテープ学習をしよう、と思っていたのですが、今年はまったく余裕のないスケジュールとなったため、ついに特別な勉強もしないまま、当日を迎えてしまいました。できないことはできないと認めてしまえば楽になれる、とも思いつつ、それではいけないなどと思い返したりするうち、日が過ぎてしまいました。

もちろん、気の利いた挨拶を英文で書く力量はありません。そこで、旧知の「コングレ」に、英訳を外注。さすがにみごとな英文が送られてきました。すごい英語で意味がわからず、辞書を引いてやっと納得するところもあちこち(笑)。一応、読む練習だけはしておきました。

慶応大学日吉キャンパスの準備は万全で、なんと、インスブルックにいる国際音楽学会の会長と、ネットでつながっている。先方から「礒山先生!」などと声のかかる、恐ろしい状況です。原稿は意外にすらっと読めてしまったのですが(笑)、それはそれで誤解を作り出しますので、一長一短です。続いて参加者の自己紹介が始まりました。皆さんぺらぺら。私はもう、自己嫌悪です。

英語がほとばしるように飛び交うセッションが活発に行われ、終了後、レセプションとなりました。土曜日は所用で欠席しましたが、日曜日はフル出席します。英語万能の時代に私などが会長でいいのか、という重い反省を、心から消すことができません。