忘れちゃいけないこの企画 ― 2010年11月19日 16時57分07秒
11月下旬のイベント、数多いようで何か忘れているような、と思っていましたが、身近なものを忘れていました。1つ追加します。
26日(金)の16:30から国立音大の小ホールで、「What's ポロネーズ」というイベントを行います。音楽学専攻の学生たち(3年生)による、研究発表会です。私のゼミの学生たちが、田村進先生、加藤一郎先生そのほかの方々にご指導いただきながら、ポーランドとポロネーズについて、これまで学んできました。その成果をまとめた、視聴覚を駆使する発表会です。たとえば後半のショパンのコーナーでは、ショパンのポロネーズの発展がたどられ、久元祐子さんが《英雄ポロネーズ》を実演されます。
私もワンコーナー出演し、「バッハとポロネーズ」について、学生でリュート奏者の中山早苗さんと対談します。こんな時間でよろしければ、応援に来てください。今の学生は、という声もよく聞きますが、自主性をもってやる気を出せばずいぶん進歩するものだ、と実感しています。
26日(金)の16:30から国立音大の小ホールで、「What's ポロネーズ」というイベントを行います。音楽学専攻の学生たち(3年生)による、研究発表会です。私のゼミの学生たちが、田村進先生、加藤一郎先生そのほかの方々にご指導いただきながら、ポーランドとポロネーズについて、これまで学んできました。その成果をまとめた、視聴覚を駆使する発表会です。たとえば後半のショパンのコーナーでは、ショパンのポロネーズの発展がたどられ、久元祐子さんが《英雄ポロネーズ》を実演されます。
私もワンコーナー出演し、「バッハとポロネーズ」について、学生でリュート奏者の中山早苗さんと対談します。こんな時間でよろしければ、応援に来てください。今の学生は、という声もよく聞きますが、自主性をもってやる気を出せばずいぶん進歩するものだ、と実感しています。
シチリア! ― 2010年11月21日 11時46分21秒
ワインのある人生、いいですね。味の違いがかなりわかるようになり、楽しみが増してきました。
ブルゴーニュとボルドーは産地の二大巨頭ですが、私の好みは断然ボルドーです。重くて、ちょっと甘みのあるのが好き。薄くて酸味がある(ように思える)ブルゴーニュは、好みではありません。
それだけに残念なのは、きわめて数少ないビジネスクラスでのヨーロッパ旅行のことです。ワインを選べるのですが、ボルドーもあったのに、ブルゴーニュと言ってしまった。かえすがえすも残念です。まあ、わからない頃だから言ったわけですけど。
最近すごくおいしいと思っているのが、シチリアのワインです。立川のレストランで飲んだDonna fugataというワインがすばらしく、忘れられません。以来ショップでもシチリアのワインを探しているのですが、安い値段でも、芳醇でおいしいワインが多い、と感じます。イタリアも北西部のワインは、ブルゴーニュに近づいてしまうのです。
おいしいワインを今後も飲めるよう、体調を整え、人付き合いをよくしたいと思います。
ブルゴーニュとボルドーは産地の二大巨頭ですが、私の好みは断然ボルドーです。重くて、ちょっと甘みのあるのが好き。薄くて酸味がある(ように思える)ブルゴーニュは、好みではありません。
それだけに残念なのは、きわめて数少ないビジネスクラスでのヨーロッパ旅行のことです。ワインを選べるのですが、ボルドーもあったのに、ブルゴーニュと言ってしまった。かえすがえすも残念です。まあ、わからない頃だから言ったわけですけど。
最近すごくおいしいと思っているのが、シチリアのワインです。立川のレストランで飲んだDonna fugataというワインがすばらしく、忘れられません。以来ショップでもシチリアのワインを探しているのですが、安い値段でも、芳醇でおいしいワインが多い、と感じます。イタリアも北西部のワインは、ブルゴーニュに近づいてしまうのです。
おいしいワインを今後も飲めるよう、体調を整え、人付き合いをよくしたいと思います。
やっぱりブーレーズ ― 2010年11月23日 11時56分48秒
毎日、がんばっています。
土曜日は、「楽しいクラシックの会」。現役指揮者の映像を見て、品定めをしました。断然すごいと思ったのは、ブーレーズ。シカゴ交響楽団を指揮した《火の鳥》ですが、人間業とは思えません。超正確、精密なのに、音楽が生きていて、しなやかなのです。いったいどのぐらい練習すればああなるのか不思議ですが、ブーレーズが指揮するだけで、かなりそうなってしまうとも思われます。指揮者の能力への、尊敬と信頼、ということなのでしょうか。それとは正反対ですが、アバドの《新世界》も情感豊かで、皆さん感動されていたようです。
今月のCD選でブーレーズのシマノフスキ《ヴァイオリン協奏曲》と《交響曲第3番》を第1位にしたところ、3人の評者が全員一致しました。ウィーン・フィルのライブですが、度肝を抜かれるすごさです。私は先月もブーレーズのマーラーを第1位にしたので、2ヶ月続きました。第2位には、ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルのシューマンの交響曲を入れました。「鳴らない」ことでは定評のあるシューマンの交響曲がこれほど新鮮に響くのは、たいしたものだと思います。
先月スクロヴァチェフスキー~読響のブルックナー《第8》を推薦したのですが、今月は別テイクが、《第9》との組み合わせでDVD化されました。「端然とした楷書の芸術に、求道の精神を聴く」と書いて推薦しましたが、やっぱり80代の指揮者、すごいです。
日曜日は、山崎法子さんのリサイタル。ヴォルフの自在な表現はこの方ならではで、後半、大きく盛り上がりました。火曜日は、皆川先生のホストによるサントリーのオルガン・コンサート。椎名雄一郎さんの演奏がすばらしかったですが、私自身は60点というところで、もうひとつ、流れに乗りきれませんでした。
土曜日は、「楽しいクラシックの会」。現役指揮者の映像を見て、品定めをしました。断然すごいと思ったのは、ブーレーズ。シカゴ交響楽団を指揮した《火の鳥》ですが、人間業とは思えません。超正確、精密なのに、音楽が生きていて、しなやかなのです。いったいどのぐらい練習すればああなるのか不思議ですが、ブーレーズが指揮するだけで、かなりそうなってしまうとも思われます。指揮者の能力への、尊敬と信頼、ということなのでしょうか。それとは正反対ですが、アバドの《新世界》も情感豊かで、皆さん感動されていたようです。
今月のCD選でブーレーズのシマノフスキ《ヴァイオリン協奏曲》と《交響曲第3番》を第1位にしたところ、3人の評者が全員一致しました。ウィーン・フィルのライブですが、度肝を抜かれるすごさです。私は先月もブーレーズのマーラーを第1位にしたので、2ヶ月続きました。第2位には、ヤルヴィ指揮ドイツ・カンマーフィルのシューマンの交響曲を入れました。「鳴らない」ことでは定評のあるシューマンの交響曲がこれほど新鮮に響くのは、たいしたものだと思います。
先月スクロヴァチェフスキー~読響のブルックナー《第8》を推薦したのですが、今月は別テイクが、《第9》との組み合わせでDVD化されました。「端然とした楷書の芸術に、求道の精神を聴く」と書いて推薦しましたが、やっぱり80代の指揮者、すごいです。
日曜日は、山崎法子さんのリサイタル。ヴォルフの自在な表現はこの方ならではで、後半、大きく盛り上がりました。火曜日は、皆川先生のホストによるサントリーのオルガン・コンサート。椎名雄一郎さんの演奏がすばらしかったですが、私自身は60点というところで、もうひとつ、流れに乗りきれませんでした。
メディアアート ― 2010年11月25日 08時16分31秒
大学から大学に移動する合間を縫って、展示を見に行きました。初台のオペラシティに行かれる方は多いと思いますが、コンサートホールの上の階に、NTTインターコミュニケーション・センター(ICC)というのがあることをご存じですか?広々とした、気持ちのいい空間です。そこで、「みえないちから」という企画展示をやっているのです。
アニミズムというと太古の精霊信仰という感じを受けますが、魂の宿りは最先端のテクノロジーの成果にも同じように見られる、という発想から、種々のメディアアートが展示されています。人間の認知の枠組みを考え直させるところがあり、脳のリフレッシュになりますね。2月までやっているようなので、興味のある方、どうぞ。
アニミズムというと太古の精霊信仰という感じを受けますが、魂の宿りは最先端のテクノロジーの成果にも同じように見られる、という発想から、種々のメディアアートが展示されています。人間の認知の枠組みを考え直させるところがあり、脳のリフレッシュになりますね。2月までやっているようなので、興味のある方、どうぞ。
学生の発表会に参加 ― 2010年11月27日 23時11分36秒
昨日(26日の金曜日)、音楽学専攻の3年生による研究発表会が催されました(「音楽学専攻」というのは制度に照らしては不正確な表現なのですが、わかりやすくそう書かせていただきます)。今年は、7人の共同研究。担当教員は持ち回りなのですが、私が担当になりました。結構重い責任です。全員が興味をもってかかわれるテーマを見つけるのが例年至難の業ですし、予算も特にない中で、イベント化しなくてはならないからです。
テーマは、「What's ポロネーズ?」というものでした。ポーランドの歴史と文化、ポロネーズのルーツと発展をまとめ、後半はショパンのポロネーズにフォーカスを当てて、最後は久元祐子さんの《英雄ポロネーズ》演奏で締めくくる、という計画になりました。
ポロネーズとなると、私にも言いたいことがあります。当ブログでも折にふれてお話ししているように、トーマス・カントルとしてのバッハはザクセン=ポーランド連合王国の作曲家で、ポーランド文化の象徴であるポロネーズを、種々の作品に取り入れており、そのことが、昨今のバッハ研究の関心の重要な対象になっているからです。
そのことは当然発表の内容に組み込まれて欲しいわけですが、自分も参加していいものか、かなり迷いました。趣旨としては、学生にすべて委ねる方がいいわけです。しかし、来てくださる方に充実した情報をお届けすることの方が結局は重要だと思うに至り、ショパンへの前史の部分で、私にも「バッハとポロネーズ」というコーナーを設けてもらいました。「子供のケンカに親が出る」のは、今年これが2回目です。
そこで、Agreeでプレゼンテーション・ファイルを作成し、パワーポイントの規格で保存して、USBメモリで持参しました。ところがホールにしつらえられたパソコンで試してみると、パワーポイントが読み出してくれないのです。念のためと思って持参した自分のノートパソコンも最近不調で、反応しないキーが、数字まで拡大している。パスワードが打ち込めないのです。さあ、困りました。(続く)
【付記】困ったって言ったって、結局解決しちゃうんだよね、と投げやりにおっしゃる皆さん。続きはすぐ出しますのでお許しください。
テーマは、「What's ポロネーズ?」というものでした。ポーランドの歴史と文化、ポロネーズのルーツと発展をまとめ、後半はショパンのポロネーズにフォーカスを当てて、最後は久元祐子さんの《英雄ポロネーズ》演奏で締めくくる、という計画になりました。
ポロネーズとなると、私にも言いたいことがあります。当ブログでも折にふれてお話ししているように、トーマス・カントルとしてのバッハはザクセン=ポーランド連合王国の作曲家で、ポーランド文化の象徴であるポロネーズを、種々の作品に取り入れており、そのことが、昨今のバッハ研究の関心の重要な対象になっているからです。
そのことは当然発表の内容に組み込まれて欲しいわけですが、自分も参加していいものか、かなり迷いました。趣旨としては、学生にすべて委ねる方がいいわけです。しかし、来てくださる方に充実した情報をお届けすることの方が結局は重要だと思うに至り、ショパンへの前史の部分で、私にも「バッハとポロネーズ」というコーナーを設けてもらいました。「子供のケンカに親が出る」のは、今年これが2回目です。
そこで、Agreeでプレゼンテーション・ファイルを作成し、パワーポイントの規格で保存して、USBメモリで持参しました。ところがホールにしつらえられたパソコンで試してみると、パワーポイントが読み出してくれないのです。念のためと思って持参した自分のノートパソコンも最近不調で、反応しないキーが、数字まで拡大している。パスワードが打ち込めないのです。さあ、困りました。(続く)
【付記】困ったって言ったって、結局解決しちゃうんだよね、と投げやりにおっしゃる皆さん。続きはすぐ出しますのでお許しください。
ファイルの復活から打ち上げまで ― 2010年11月29日 07時40分57秒
USBメモリに入ったパワーポイントのファイルを、会場にしつらえられたパソコンで、いかにして開けるものとなしうるか。皆さんだったら、どうなさるでしょうか。
加藤一郎先生がご自分のノートパソコンで試してくださいましたが、やはり開けない、とのこと。ファイルに問題があることは、確かなようです。でも手段は、いろいろありそう。研究室に戻って考えました。私のパソコンには、Agreeは入っているが、Powerpointは入っていません。パソコンごと運搬するという方法は、ちょっと現実味を欠きます。
音楽学の研究室のパソコンには、パワポが入っていない。しかし音楽研究所のパソコンに、オープンオフィスが入っていることがわかりました。やってみると、開けます!そこで、開いたファイルの名前を変え、パワポの複数のバージョンで保存しました。ホールに戻り、試してみると、無事開けるではありませんか。オープンオフィスで保存し直したことで、会場のパソコンと整合性が取れたようなのです。参考にしていただけると嬉しいです。
順調に進んだようですが、時間も迫っていたので、かなり焦りました。しかしおかげで順調に「バッハとポロネーズ」の話が出来、中舘栄子先生率いるリトミック・サークルによる舞踊実演に引き継ぐことができました。後半は、ショパンのポロネーズに関する、さまざまな考察。久元祐子さんの《英雄ポロネーズ》が、華やかな締めになりました。直前のインタビューで、この曲には英雄の裏の面が盛り込まれていることを忘れてはならない、というお話をされたのが、心に響きました。
ホールに人を集めて研究発表するというのは、学生にとって、重い課題です。ポーランドに精通する学生がいるわけではありませんから、当初はまことに頼りなく、これで発表会できるのかなあ、というのが正直なところでした。そこで、ポーランド音楽研究の権威である田村進先生のお話を伺い、ショパン研究で知られる加藤一郎先生のご指導をいただくなどして、専門性の涵養に努めました。諸先生の無償のご協力は、本当にありがたいことでした。
救いだったのは、7人の学生がきわめて熱心で、団結していたということです。授業時間(←このイベント用に設定されている)内にも、時間外にもいつも集まって、活発に動いている。私はときどき顔を出す程度でしたが、どんどん自力で、雪だるまが大きくなっていくのです。
結果として、かなりのレベルまで進んだと思います。目標に挑むことによって、学生は成長するなあというのが、偽らざる実感。きびきび準備に動いている姿は、全員、とても魅力的に見えました。夜は当然、打ち上げ。ほとんど寝ていないのに解放感を満喫できるのも、若さなのでしょうか。
加藤一郎先生がご自分のノートパソコンで試してくださいましたが、やはり開けない、とのこと。ファイルに問題があることは、確かなようです。でも手段は、いろいろありそう。研究室に戻って考えました。私のパソコンには、Agreeは入っているが、Powerpointは入っていません。パソコンごと運搬するという方法は、ちょっと現実味を欠きます。
音楽学の研究室のパソコンには、パワポが入っていない。しかし音楽研究所のパソコンに、オープンオフィスが入っていることがわかりました。やってみると、開けます!そこで、開いたファイルの名前を変え、パワポの複数のバージョンで保存しました。ホールに戻り、試してみると、無事開けるではありませんか。オープンオフィスで保存し直したことで、会場のパソコンと整合性が取れたようなのです。参考にしていただけると嬉しいです。
順調に進んだようですが、時間も迫っていたので、かなり焦りました。しかしおかげで順調に「バッハとポロネーズ」の話が出来、中舘栄子先生率いるリトミック・サークルによる舞踊実演に引き継ぐことができました。後半は、ショパンのポロネーズに関する、さまざまな考察。久元祐子さんの《英雄ポロネーズ》が、華やかな締めになりました。直前のインタビューで、この曲には英雄の裏の面が盛り込まれていることを忘れてはならない、というお話をされたのが、心に響きました。
ホールに人を集めて研究発表するというのは、学生にとって、重い課題です。ポーランドに精通する学生がいるわけではありませんから、当初はまことに頼りなく、これで発表会できるのかなあ、というのが正直なところでした。そこで、ポーランド音楽研究の権威である田村進先生のお話を伺い、ショパン研究で知られる加藤一郎先生のご指導をいただくなどして、専門性の涵養に努めました。諸先生の無償のご協力は、本当にありがたいことでした。
救いだったのは、7人の学生がきわめて熱心で、団結していたということです。授業時間(←このイベント用に設定されている)内にも、時間外にもいつも集まって、活発に動いている。私はときどき顔を出す程度でしたが、どんどん自力で、雪だるまが大きくなっていくのです。
結果として、かなりのレベルまで進んだと思います。目標に挑むことによって、学生は成長するなあというのが、偽らざる実感。きびきび準備に動いている姿は、全員、とても魅力的に見えました。夜は当然、打ち上げ。ほとんど寝ていないのに解放感を満喫できるのも、若さなのでしょうか。
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