人間国宝! ― 2013年07月20日 22時23分06秒
なんとか過密スケジュールを乗り切ろうと、生活の乱れを招いていた今週の、金曜日(19日)。NHKの収録があり、スタジオに入りました。最近は寄る年波で、声がかすれていることが多く、この日もそれが心配。お世話いただいている女性アシスタントに、「声、大丈夫ですかね」と尋ねてみました。
すると彼女はきっぱりした口調で、「声は大丈夫です。顔が疲れています!」と言うではありませんか。一瞬ガックリしましたが、放送はラジオなので、とりあえず無関係。適当にご想像いただければ、と思います。
終了後三越前に移動し、「イガラシ」で散髪。「顔が疲れている、と言われてねえ」と言ったところ、そこは床屋さんお上手で、「髪が伸びているからですよ」とのこと。折しも、かかっていたテレビから、三味線の今藤政太郎先生が人間国宝になられた、というニュースが流れてきました。
今藤政太郎先生とは大学で知り合い、その後も親友という言葉を使いたくなるほど、親しくさせていただいています。気合いあふれる名人芸と爽やかなお人柄を心から尊敬申し上げていたので、ご受賞に感動。人間国宝とは、究極の評価ですね。おめでとうございます。
20日(土)、「たのくら」の例会。そこでもつい出た言葉は、「顔が疲れている、と言われました・・・」。すると、ある薬通の会員の方が私のもとに近寄り、「この薬をいま1錠、あとでもう1錠飲んでください。そうすれば治ります」と、心配そうにおっしゃいます。私は冗談のつもりで申し上げたのですが、その方は、「この顔の疲れは危急事態」と判断されたようなのです。
ともあれ、顔の犠牲のもとに、なんとか今週を乗り切ることができました。ほっと一息ついている、土曜日の夜です。
すると彼女はきっぱりした口調で、「声は大丈夫です。顔が疲れています!」と言うではありませんか。一瞬ガックリしましたが、放送はラジオなので、とりあえず無関係。適当にご想像いただければ、と思います。
終了後三越前に移動し、「イガラシ」で散髪。「顔が疲れている、と言われてねえ」と言ったところ、そこは床屋さんお上手で、「髪が伸びているからですよ」とのこと。折しも、かかっていたテレビから、三味線の今藤政太郎先生が人間国宝になられた、というニュースが流れてきました。
今藤政太郎先生とは大学で知り合い、その後も親友という言葉を使いたくなるほど、親しくさせていただいています。気合いあふれる名人芸と爽やかなお人柄を心から尊敬申し上げていたので、ご受賞に感動。人間国宝とは、究極の評価ですね。おめでとうございます。
20日(土)、「たのくら」の例会。そこでもつい出た言葉は、「顔が疲れている、と言われました・・・」。すると、ある薬通の会員の方が私のもとに近寄り、「この薬をいま1錠、あとでもう1錠飲んでください。そうすれば治ります」と、心配そうにおっしゃいます。私は冗談のつもりで申し上げたのですが、その方は、「この顔の疲れは危急事態」と判断されたようなのです。
ともあれ、顔の犠牲のもとに、なんとか今週を乗り切ることができました。ほっと一息ついている、土曜日の夜です。
夜が明ける ― 2013年07月17日 11時36分38秒
16日(火)は、大阪音楽大学大学院での、論文公開指導。バロック音楽の研究を志す方が、何人もおられるのですね。少しでもいいものを書いていただきたいので、儀礼的にならぬよう、事柄本位に(=厳しく)やりました。自分の考え方は、しっかり伝えられたように思います。
終了後、旧知の中村孝義理事長、これまた旧知の西村理先生、および発表者と学生たちで、ワインのある居酒屋へ。とても雰囲気のいいクラスで、笑いが絶えません。終電まで楽しく過ごし、帰宅。
ツケはちゃんとめぐってきました。今日(水)の2つの講座(午後が《マタイ受難曲》、夜が《ロ短調ミサ曲》)の準備が間に合わず、ついに朝の6時半まで熱中。《ロ短調ミサ曲》は〈サンクトゥス〉から〈ベネディクトゥス〉までを取り上げるのですが、何回もやっているのに見直せば見直すほど気づくことが多く、内容がふくらんでしまいます。以前の講演がとても情けないように思えてきました。
というわけで、遅れている仕事、返信していないメール等、もう少しお待ちください。外遊しわ寄せの頂点になっている今週です。
終了後、旧知の中村孝義理事長、これまた旧知の西村理先生、および発表者と学生たちで、ワインのある居酒屋へ。とても雰囲気のいいクラスで、笑いが絶えません。終電まで楽しく過ごし、帰宅。
ツケはちゃんとめぐってきました。今日(水)の2つの講座(午後が《マタイ受難曲》、夜が《ロ短調ミサ曲》)の準備が間に合わず、ついに朝の6時半まで熱中。《ロ短調ミサ曲》は〈サンクトゥス〉から〈ベネディクトゥス〉までを取り上げるのですが、何回もやっているのに見直せば見直すほど気づくことが多く、内容がふくらんでしまいます。以前の講演がとても情けないように思えてきました。
というわけで、遅れている仕事、返信していないメール等、もう少しお待ちください。外遊しわ寄せの頂点になっている今週です。
徹夜 ― 2013年06月16日 10時58分22秒
朝まで仕事をしたのは何年ぶりでしょう。貫徹ではないですが、一区切りをつけたのは5時半。もう明るく、朝に動きが始まっていました。少し寝て、いまは新幹線の車中です。宣言した「朝型への転換」も、怪しくなってきました。
コツコツと仕事を片付けたこの1週間。最後に残ったのは、ライプツィヒとドレスデンで行くコンサートの曲目解説と、今日これから行く名古屋で行う講演の準備でした。コンサートの解説は、1作品A41枚、大作は2枚にちょうど入るようにし、聴きどころや基礎知識を箇条書きでまとめた後に、各曲1行のガイドを添えました。どうせ作るのだからと、つい凝ってしまいます。
そのあと、《ヨハネ受難曲》講演の準備。単発の講演なので、情報量を少しでも高めるために、プレゼンテーションの効率化を図る必要があります。にもかかわらず量が増え、1回ではとうていこなせないスライド数になってしまいました。まあ資料としてお渡しするのにも意味があるだろうと、割りきりました。
夜中の2時に、ひと通り終了。ところが、そこからが難航したのです。パワポのファイルをリッチテキストで保存し、それをワードで整形するのがいつものやり方なのですが、それがことごとくエラーとなってしまう。ファイルを小分けするという救済策も、今回はなぜか成功しません。
試行錯誤するうち、パワポ→PDF→テキスト・ファイルというルートがあることに気づき、試みて成功。それをワードで読み込んで整形することにしました。しかし分量が多い分、これに時間がかかってしまったのです。整形の目的は、見やすくすることと、少しでもページ数を削減すること。夜が白む頃それを終え、やれやれと思ったところに、落とし穴がありました。ワードでそのまま保存したところ、再びテキスト・ファイルになってしまったのです。すなわち、整形の多くが飛んでしまったということです。さすがにもう余力がなく、再整形はあきらめました。
明日のうちに、成田に入ります。明日の昼間も仕事ですので、どうなることやら。ドイツからは、「つながれば旅行記」をお届けするつもりです。
コツコツと仕事を片付けたこの1週間。最後に残ったのは、ライプツィヒとドレスデンで行くコンサートの曲目解説と、今日これから行く名古屋で行う講演の準備でした。コンサートの解説は、1作品A41枚、大作は2枚にちょうど入るようにし、聴きどころや基礎知識を箇条書きでまとめた後に、各曲1行のガイドを添えました。どうせ作るのだからと、つい凝ってしまいます。
そのあと、《ヨハネ受難曲》講演の準備。単発の講演なので、情報量を少しでも高めるために、プレゼンテーションの効率化を図る必要があります。にもかかわらず量が増え、1回ではとうていこなせないスライド数になってしまいました。まあ資料としてお渡しするのにも意味があるだろうと、割りきりました。
夜中の2時に、ひと通り終了。ところが、そこからが難航したのです。パワポのファイルをリッチテキストで保存し、それをワードで整形するのがいつものやり方なのですが、それがことごとくエラーとなってしまう。ファイルを小分けするという救済策も、今回はなぜか成功しません。
試行錯誤するうち、パワポ→PDF→テキスト・ファイルというルートがあることに気づき、試みて成功。それをワードで読み込んで整形することにしました。しかし分量が多い分、これに時間がかかってしまったのです。整形の目的は、見やすくすることと、少しでもページ数を削減すること。夜が白む頃それを終え、やれやれと思ったところに、落とし穴がありました。ワードでそのまま保存したところ、再びテキスト・ファイルになってしまったのです。すなわち、整形の多くが飛んでしまったということです。さすがにもう余力がなく、再整形はあきらめました。
明日のうちに、成田に入ります。明日の昼間も仕事ですので、どうなることやら。ドイツからは、「つながれば旅行記」をお届けするつもりです。
時間を延ばすには ― 2013年06月13日 09時57分57秒
聖心女子大の授業、今年は音楽室を使わせていただいています。設備も整い、とてもやりやすいのですが、問題があるとすれば、最初に伺う哲学研究室から、とても離れていること。廊下をくねくね曲がり、校舎から校舎へと移動してようやくたどり着くのが、音楽室でした。
当初は道を覚えるのがたいへんでしたが、よくしたもので、体が道を覚えてしまうと、だんだん、遠いと思わなくなってきた。よくあることです。
「時間がかかる」という意識が失われてきたわけですが、それは時間が主観的に速く経過するようになったことにほかなりません。ですから、私は時間を失った、という見方もできます。歳を取ると時間の経過が速くなるとはよく言われることで、その通りですが、この経験は、まさにその雛型ではないか。年配者は人生のいろいろなことに慣れていますから、その分、時間の経過が速くなるわけです。
この加速度に抵抗するためには、新しいことをしなくてはならない!だから・・・というほど大げさなことではないのですが、授業の後、次のスケジュールまでの空き時間を利用して、知らない駅、久しく降りたことのない駅で降り、街をざっと歩いてお昼を食べる、という日課を始めました。
次のスケジュールはたいてい大岡山(あんのん指圧)なので、私の生まれたところを中心に、子供の頃インプットされている駅前を少しずつ探索しています。これまでに訪れたのは、荏原町(中華)、戸越銀座(中華)、大井町(刀削麺)、雪が谷大塚(カレー)、中目黒(カレー)、大崎(親子丼)、武蔵小山(ラーメン)などなど。でも、「日課」とした時点で、時間の加速が始まっているような気配も・・。
のんびりしたことを書きましたが、いま、旅行前のものすごい仕事ラッシュになっており、目先のことで必死です。ご迷惑をおかけしている方々、申し訳ありません。
当初は道を覚えるのがたいへんでしたが、よくしたもので、体が道を覚えてしまうと、だんだん、遠いと思わなくなってきた。よくあることです。
「時間がかかる」という意識が失われてきたわけですが、それは時間が主観的に速く経過するようになったことにほかなりません。ですから、私は時間を失った、という見方もできます。歳を取ると時間の経過が速くなるとはよく言われることで、その通りですが、この経験は、まさにその雛型ではないか。年配者は人生のいろいろなことに慣れていますから、その分、時間の経過が速くなるわけです。
この加速度に抵抗するためには、新しいことをしなくてはならない!だから・・・というほど大げさなことではないのですが、授業の後、次のスケジュールまでの空き時間を利用して、知らない駅、久しく降りたことのない駅で降り、街をざっと歩いてお昼を食べる、という日課を始めました。
次のスケジュールはたいてい大岡山(あんのん指圧)なので、私の生まれたところを中心に、子供の頃インプットされている駅前を少しずつ探索しています。これまでに訪れたのは、荏原町(中華)、戸越銀座(中華)、大井町(刀削麺)、雪が谷大塚(カレー)、中目黒(カレー)、大崎(親子丼)、武蔵小山(ラーメン)などなど。でも、「日課」とした時点で、時間の加速が始まっているような気配も・・。
のんびりしたことを書きましたが、いま、旅行前のものすごい仕事ラッシュになっており、目先のことで必死です。ご迷惑をおかけしている方々、申し訳ありません。
偶然の偏り ― 2013年05月23日 09時38分49秒
ワーグナーの命日(5/22)、更新できないまま過ぎてしまいました。祝杯を挙げられた方々、ありがとうございます。(←誕生日ではないかとのご指摘あり。その通りです。何で命日って書いたのか、自分でもわかりません。死に近いということですね。たいへん失礼しました。)
かつて鉄道少年でしたので、新幹線に乗れるようになりたいなあ、と思っていました。その夢は実現し、今ではちょくちょく、新幹線に乗っています。頻度からいくと、東海道新幹線、長野新幹線、東北新幹線の順です。切符は、乗る直前に、自動販売機で買うことがほとんどです。
あるとき気づいたのは、東海道新幹線の座席が「8-4-A」になることがしばしばある、ということでした。あれ、また「8-4-A」だ、と意識するようになったということです。
昨日は、品川での仕事を済ませ、品川から新大阪行きのチケットを買いました。それが果たせるかな、「8-4-A」。不思議です!席はシステムから、偶然割り当てられているに違いないからです。
帰りは新大阪の自動販売機で東京行きを買いました。それがなんとなんと、「8-4-A」!!これほど偏りの生じる理由が、どう考えてもわかりません。
だいぶ前、「ラ・フォル・ジュルネ」で《マタイ受難曲》の講演をし、コルボの実演のチケットをもらったところ1-14-41(=14はバッハの数、41はJ.S.バッハの数)で驚いたことを書きました。スタッフの配慮だと思ったらまったくの偶然だった、というお話です。ツキを研究している手前、何か仮説をもちたいのですが、同じような経験をお持ちの方、いらっしゃいますでしょうか。
かつて鉄道少年でしたので、新幹線に乗れるようになりたいなあ、と思っていました。その夢は実現し、今ではちょくちょく、新幹線に乗っています。頻度からいくと、東海道新幹線、長野新幹線、東北新幹線の順です。切符は、乗る直前に、自動販売機で買うことがほとんどです。
あるとき気づいたのは、東海道新幹線の座席が「8-4-A」になることがしばしばある、ということでした。あれ、また「8-4-A」だ、と意識するようになったということです。
昨日は、品川での仕事を済ませ、品川から新大阪行きのチケットを買いました。それが果たせるかな、「8-4-A」。不思議です!席はシステムから、偶然割り当てられているに違いないからです。
帰りは新大阪の自動販売機で東京行きを買いました。それがなんとなんと、「8-4-A」!!これほど偏りの生じる理由が、どう考えてもわかりません。
だいぶ前、「ラ・フォル・ジュルネ」で《マタイ受難曲》の講演をし、コルボの実演のチケットをもらったところ1-14-41(=14はバッハの数、41はJ.S.バッハの数)で驚いたことを書きました。スタッフの配慮だと思ったらまったくの偶然だった、というお話です。ツキを研究している手前、何か仮説をもちたいのですが、同じような経験をお持ちの方、いらっしゃいますでしょうか。
生活習慣 ― 2013年05月13日 07時20分10秒
長いこと「超夜型」を標榜していた私ですが、少しずつ兆していた朝型への転換が、ここへ来てはっきりしました。かなり寝たな、と思っても、まだ早朝です。
歳を取るとそうなる、というのはもちろん知っていました。そしてそれを、もっと寝たいのに目が覚めてしまう悲哀、のようにとらえていました。しかしいざそうなってみると、けっして悪いことではないですね。むしろ、ありがたい。元気のあるうちに、ゆっくり時間があるからです。これは、人生の残りが少なくなった人間への恵みとしてある現象のようにも思えてきました。
もちろん時間はすべて仕事に注ぎ込んでおり、人生でも今いちばん仕事本位かなあ、などと自己満足する毎日です。しかし私のような職業では、机に向かって集中する時間が長いほど、運動不足になり、体重も増加します。生活習慣というやつですね。
生活習慣を改善しようという声は世の中にみちみちていますが、これぐらいむずかしいことはない、と実感しています。なぜなら、生活習慣はその人にとって心地よく、また自然な状況であるからです。できればこのままで過ごしたい。しかしここをなんとかしなければ明日がない--と思いつつ、仕事に励んでいます。
歳を取るとそうなる、というのはもちろん知っていました。そしてそれを、もっと寝たいのに目が覚めてしまう悲哀、のようにとらえていました。しかしいざそうなってみると、けっして悪いことではないですね。むしろ、ありがたい。元気のあるうちに、ゆっくり時間があるからです。これは、人生の残りが少なくなった人間への恵みとしてある現象のようにも思えてきました。
もちろん時間はすべて仕事に注ぎ込んでおり、人生でも今いちばん仕事本位かなあ、などと自己満足する毎日です。しかし私のような職業では、机に向かって集中する時間が長いほど、運動不足になり、体重も増加します。生活習慣というやつですね。
生活習慣を改善しようという声は世の中にみちみちていますが、これぐらいむずかしいことはない、と実感しています。なぜなら、生活習慣はその人にとって心地よく、また自然な状況であるからです。できればこのままで過ごしたい。しかしここをなんとかしなければ明日がない--と思いつつ、仕事に励んでいます。
最後は確率か ― 2013年05月08日 07時32分37秒
好天が続いていますね。5日(日)、松本へ出かけた日も、年に数えるほどしかないような、極上の天気でした。
野は新緑、花が咲き乱れているばかりではありません。アルプスが新雪をまとって、輝いている。笹子トンネルを抜けたところで左側の車窓に広がる南アルプスが真っ白なのに驚き、甲府から茅野にかけて至近距離で見られる鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳の偉容に見とれました。松本に着いても、雪の北アルプスがすべて姿をあらわしていて、壮観なのです。
観光客であふれる縄手通りで食べたカレーが大当たり。このあたりから、心配になってきました。そもそも就寝時に朗報があり、車中読んだ新聞に嬉しい記事があるなど、この日はいいことが続きすぎていました。これだと、講演がうまくいかないとか、機械が故障するとか、演壇から転げ落ちるとか、必ず何かあるのですね。
ところがこの日は何もなく順調で、夜はワインに舌鼓。同席した旧友に「ツキ過ぎ」の不安を洩らしたところ、彼がのたまうには、「ツイている時には嵩にかかっていくべきだ」と。ツイている時ほど悲観的になる私とは逆の人生観です。
それもありかな、という気持ちも、じつはちょっと動きました。なぜなら、勝負師と呼ばれる人たちはみなツキを上手に使い、確率を度外視して成功を引き寄せるからです。よろず確率重視の私は、麻雀で小心翼々とピンフばかり作っては、勝負師派の人たちに圧倒されていました。
そう思っていたら、いましたね、確率重視の人が。連敗中の広島、野村監督です。無死一・二塁で、打ちまくっている四番の広瀬にバント(失敗)。昨日も似たようなシチュエーションで、堂林にバント(失敗)。かといってすべてを確率重視で徹底しているかというとそうではなく、押せ押せのところで、とたんに確率重視になる。応援ブログで歯ぎしりしている人たちの気持ちがわかります。なんとカープ、横浜DeNAに連敗(計五連敗)。どうやら、中日と最下位争いになりそうです。
野は新緑、花が咲き乱れているばかりではありません。アルプスが新雪をまとって、輝いている。笹子トンネルを抜けたところで左側の車窓に広がる南アルプスが真っ白なのに驚き、甲府から茅野にかけて至近距離で見られる鳳凰三山、甲斐駒ヶ岳の偉容に見とれました。松本に着いても、雪の北アルプスがすべて姿をあらわしていて、壮観なのです。
観光客であふれる縄手通りで食べたカレーが大当たり。このあたりから、心配になってきました。そもそも就寝時に朗報があり、車中読んだ新聞に嬉しい記事があるなど、この日はいいことが続きすぎていました。これだと、講演がうまくいかないとか、機械が故障するとか、演壇から転げ落ちるとか、必ず何かあるのですね。
ところがこの日は何もなく順調で、夜はワインに舌鼓。同席した旧友に「ツキ過ぎ」の不安を洩らしたところ、彼がのたまうには、「ツイている時には嵩にかかっていくべきだ」と。ツイている時ほど悲観的になる私とは逆の人生観です。
それもありかな、という気持ちも、じつはちょっと動きました。なぜなら、勝負師と呼ばれる人たちはみなツキを上手に使い、確率を度外視して成功を引き寄せるからです。よろず確率重視の私は、麻雀で小心翼々とピンフばかり作っては、勝負師派の人たちに圧倒されていました。
そう思っていたら、いましたね、確率重視の人が。連敗中の広島、野村監督です。無死一・二塁で、打ちまくっている四番の広瀬にバント(失敗)。昨日も似たようなシチュエーションで、堂林にバント(失敗)。かといってすべてを確率重視で徹底しているかというとそうではなく、押せ押せのところで、とたんに確率重視になる。応援ブログで歯ぎしりしている人たちの気持ちがわかります。なんとカープ、横浜DeNAに連敗(計五連敗)。どうやら、中日と最下位争いになりそうです。
歳、増える ― 2013年05月01日 11時21分10秒
5月ですね。4月30日が誕生日なので、ここでいつも、歳が増えます。
定年後、誕生日が2回来ました。去年と今年は、だいぶ様子が違います。さあ何をしようかという自由さないし迷いのあった去年に対し、今年は、過密スケジュールを懸命にこなす中で迎えたからです。
定年後「かえって忙しくなった」とおっしゃる先輩は何人もおられました。高峰秀子さんの後期のエッセイにも、まさにそのような記述がありました。現役のピークに比べたらおそらくそんなはずはなく、一種の錯覚に基づく実感のようなものだろうと思うのですが、いま自分にその感覚があることは確かです。
忙しくなっている最大の要因は、人様の前で(放送を含む)定期的にお話しする機会がまだたくさんあって、その1つ1つに時間をかけてしまうことです。定年後はそれまでの蓄積を生かしてゆっくりペースで、などと思い描いていたこともありますが、それはきわめて甘い考えであったことがわかりました。自分の蓄積など、日々更新していかなければ何ほどでもない、ということがよくわかったからです。そこで毎回調べ直し考え直し、プレゼンテーションに凝るなどして準備していますが、日々の時間は、それでほとんど過ぎていってしまいます。
思えば、歳を取ってからの人間に、明日があるとはかぎらないわけなので、日々をそうして過ごすことは理に適っているのかもしれません。しかしそうすると、まとまった仕事を残す時間がなく、そのために時間をとろうとすると、1つ1つの仕事に万全を期すことはできなくなる。それがまあ、最近つねに感じるジレンマではあります。ともあれ、67歳の私も、変わらずよろしくお願いします。
定年後、誕生日が2回来ました。去年と今年は、だいぶ様子が違います。さあ何をしようかという自由さないし迷いのあった去年に対し、今年は、過密スケジュールを懸命にこなす中で迎えたからです。
定年後「かえって忙しくなった」とおっしゃる先輩は何人もおられました。高峰秀子さんの後期のエッセイにも、まさにそのような記述がありました。現役のピークに比べたらおそらくそんなはずはなく、一種の錯覚に基づく実感のようなものだろうと思うのですが、いま自分にその感覚があることは確かです。
忙しくなっている最大の要因は、人様の前で(放送を含む)定期的にお話しする機会がまだたくさんあって、その1つ1つに時間をかけてしまうことです。定年後はそれまでの蓄積を生かしてゆっくりペースで、などと思い描いていたこともありますが、それはきわめて甘い考えであったことがわかりました。自分の蓄積など、日々更新していかなければ何ほどでもない、ということがよくわかったからです。そこで毎回調べ直し考え直し、プレゼンテーションに凝るなどして準備していますが、日々の時間は、それでほとんど過ぎていってしまいます。
思えば、歳を取ってからの人間に、明日があるとはかぎらないわけなので、日々をそうして過ごすことは理に適っているのかもしれません。しかしそうすると、まとまった仕事を残す時間がなく、そのために時間をとろうとすると、1つ1つの仕事に万全を期すことはできなくなる。それがまあ、最近つねに感じるジレンマではあります。ともあれ、67歳の私も、変わらずよろしくお願いします。
花粉症 ― 2013年04月24日 21時46分04秒
私が幸運だと思っていることのひとつは、花粉症にかかっていないことです。周りに被害者がたくさんいますので、同情しつつ、春を楽しく過ごせることは、ありがたいことだと感謝しています。花粉症の方は、花粉症でないわれわれを、どう思っているのだろうか。たとえば巨人ファンの××さんなど。
最近、目がかゆいことがよくあります。これって、花粉症の方の典型的な症状だそうですね。花粉症でなくて、良かった。
おとといの夜、鼻に、ツーンと何かが来る感覚がありました。そうしたら鼻水が出始めて、とまらない。たちまち目の前に、ちり紙の山ができました。花粉症の方は、よくこうなるそうですね。花粉症でなくて、良かった・・・ん?これって、おとといから花粉症の仲間入りをしたということではないだろうか。この命題を否定できるかどうかが、目下の関心事です。ちり紙、大量に携行中。
最近、目がかゆいことがよくあります。これって、花粉症の方の典型的な症状だそうですね。花粉症でなくて、良かった。
おとといの夜、鼻に、ツーンと何かが来る感覚がありました。そうしたら鼻水が出始めて、とまらない。たちまち目の前に、ちり紙の山ができました。花粉症の方は、よくこうなるそうですね。花粉症でなくて、良かった・・・ん?これって、おとといから花粉症の仲間入りをしたということではないだろうか。この命題を否定できるかどうかが、目下の関心事です。ちり紙、大量に携行中。
長い一日、よき一日 ― 2013年04月22日 23時41分07秒
20日(土)。「楽しいクラシックの会」例会に向かう途上で、忘れものに気づきました。前回の例会でLDプレーヤーが故障し、新しい機械と取り替えていただく了解が会場とついていたのですが、まだ入っていない可能性も大いにあると気づき、日本語のついたDVDをスペアに持参しようと思って、忘れてしまったのです。
そうしたら、会場には立派なLDプレーヤーが鎮座ましましているではありませんか。ああ良かった、と思ったら、それは設営係の会員の人が、自宅からかついで来たものであるとのこと。ああ、こういう心遣いが「たのくら」26年を支えているんだなあと、感激してしまいました。
私の話が始まる前に総会の行われるのが、毎年の4月。事業報告や会計報告が行われ、会計監査の方まで登場します。こうした役割をみんなで分担しているのが、長寿のコツなのですね。この1年間皆勤という方が12人もおられたのには、びっくりしました。
4月からの素材は《リング》。まず、《ラインの黄金》です。昔凝った作品ですが、しばらくぶりで向き合ってみると、いろいろなことに気がつきます。来月ワーグナーの和声法に関して研究発表しなくてはいけないので、そのためのステップとしても役に立つ講座でした。
会食される会員の方々と別れ、強い雨の中を、三鷹の「風のホール」へ。「小さな小さな音楽会」という、初心者にやさしいコンサートを聴きました。市橋邦彦さんという方が★★★★★(いつつ星)オーケストラを解説付きで指揮し、プログラムには、ロッシーニとエロールの序曲、ベートーヴェンの第7交響曲が並んでいます。
トーク付きのコンサートの場合、私は職業柄、解説を注視します。すばらしいもの、いい加減なものが、演奏以上に混在しているのが解説。しかし市橋さんの解説は誠実にして謙虚、考え抜かれたもので、お客様に行き届いた知識を与えながら、音楽のために、心地よい雰囲気を作っていかれるスグレモノです。私もとても勉強になり、普段書かないアンケートに、励ましの言葉を綴ってしまいました。啓蒙のために、たいへんよい企画だと思います。
銀座のヤマハと渋谷のタワーレコードで資料集めをしてから、いつもながらの「ラ・ゴローザ」へ。その夜は、学会で私の配下として働いてくださっていた方々とのお別れ会でした。本来は私が皆さんを慰労すべきなのに、逆に慰労されてしまい、ありがたいやら、申し訳ないやら。会長職を卒業できて大いにほっとしているのですが、こういう方々との交流がこれで終わりかと思うと沈んだ気持ちにもなる、宴の後でした。
そうしたら、会場には立派なLDプレーヤーが鎮座ましましているではありませんか。ああ良かった、と思ったら、それは設営係の会員の人が、自宅からかついで来たものであるとのこと。ああ、こういう心遣いが「たのくら」26年を支えているんだなあと、感激してしまいました。
私の話が始まる前に総会の行われるのが、毎年の4月。事業報告や会計報告が行われ、会計監査の方まで登場します。こうした役割をみんなで分担しているのが、長寿のコツなのですね。この1年間皆勤という方が12人もおられたのには、びっくりしました。
4月からの素材は《リング》。まず、《ラインの黄金》です。昔凝った作品ですが、しばらくぶりで向き合ってみると、いろいろなことに気がつきます。来月ワーグナーの和声法に関して研究発表しなくてはいけないので、そのためのステップとしても役に立つ講座でした。
会食される会員の方々と別れ、強い雨の中を、三鷹の「風のホール」へ。「小さな小さな音楽会」という、初心者にやさしいコンサートを聴きました。市橋邦彦さんという方が★★★★★(いつつ星)オーケストラを解説付きで指揮し、プログラムには、ロッシーニとエロールの序曲、ベートーヴェンの第7交響曲が並んでいます。
トーク付きのコンサートの場合、私は職業柄、解説を注視します。すばらしいもの、いい加減なものが、演奏以上に混在しているのが解説。しかし市橋さんの解説は誠実にして謙虚、考え抜かれたもので、お客様に行き届いた知識を与えながら、音楽のために、心地よい雰囲気を作っていかれるスグレモノです。私もとても勉強になり、普段書かないアンケートに、励ましの言葉を綴ってしまいました。啓蒙のために、たいへんよい企画だと思います。
銀座のヤマハと渋谷のタワーレコードで資料集めをしてから、いつもながらの「ラ・ゴローザ」へ。その夜は、学会で私の配下として働いてくださっていた方々とのお別れ会でした。本来は私が皆さんを慰労すべきなのに、逆に慰労されてしまい、ありがたいやら、申し訳ないやら。会長職を卒業できて大いにほっとしているのですが、こういう方々との交流がこれで終わりかと思うと沈んだ気持ちにもなる、宴の後でした。
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