危ないスマホ2013年11月11日 00時00分16秒

結婚式(月曜日)の翌日から、スマホが見あたらなくなりました。このところ忙しく、ゆっくり探しているひまもなかったものですから、探せば出てくるだろうと楽観し、携帯頼みで過ごしていました。

土曜日。ようやく郵便の整理などしましたが、どこを探しても、スマホがありません。この時点で、紛失が、現実味を帯びてきました。

考えてみると、パスワードもかけてないし、おサイフケータイが使えるようになっている(本人は使っていない)。もし誰かの手に渡って使われていれば、大金が請求される可能性があります。にわかに、危機感が出てきました。

指示を仰ぎに、国立駅そばのドコモ・ショップへ。さっそくストップはしてくれましたが、使われているかどうかは、わからないとのことです。5000円で保険が利くようなのですが、それには警察の遺失物証明をもらわなくてはなりません。放棄して新機種、という乱暴にも魅力を感じます。なぜなら、私の使っていたギャラクシー3はほぼ半日しかバッテリーがもたないのに、新機種には「3日もつ!」という宣伝が踊っていたからです。

遠い記憶を呼び起こしてみると、結婚式のあとは、山のような荷物と共に、タクシーで帰ってきました。車中でスマホを見た記憶があります。となると、タクシーの中に落とした、あるいは、タクシーから降りた後に路上に落とした、という可能性が大。そこでレシートを頼りに、タクシー会社に問い合わせてみました。そうしたら、ちゃんと保管されていたのですね。やれやれ。明日、新三河島の営業所まで取りに行きます。

教訓。パスワードはかける。すべり落ちないように、ケースに収める。見あたらなくなったら、すぐに探す。機種変更も、できるようにしておいた方がいいように思いました。中途半端な機種を2年間使うのは辛いです。

凛とした私2013年11月06日 08時08分01秒

私、長い間、たくさんの人に、数限りないほど言われてきました。結婚式には泣くぞ、号泣だぞ、彼氏があらわれたら腹が立つぞ、などなど。

そのつど、きっぱり拒否してきました。私は喜びこそすれ、泣きません、と。ちなみに、最初に「彼」と食事をしたときには、ああ、いい人でよかったな、と思い、「かわいがりすぎてわがままになってしまいました。ごめんなさい」と言いました。

で、次女の渓子の結婚式が、4日につつがなく行われました。ご案内のところに書いたのでびっくりされた方がいらっしゃるようで、申し訳ありません。軽く予告したのは、上記のように私を見ておられる方々に、結果をもって反論しようと思っていたからです。私はいかに溺愛しようと、娘の結婚式に涙を流すような男ではありませんよ、と。

結果。まったく涙を流しませんでした。やっぱり、自分を一番よく知っているのは自分です!祝福あるのみ。小さい頃は双子の同時結婚式もいいな、と思っていましたが、なりませんでした。しかしもう一度可能性があります。絶対に早くあって欲しいと、思っております。

え、納得できない話だ、とおっしゃるのですか?涙が抑制された理由がひとつあるとすれば、それは式が、今はやりの「人前結婚式」だったからかもしれません。やはり冠婚葬祭には、どの宗教でもいいから、神様が必要だと思っています。人間たちが証人になれば誓いが誓いになるほど、人間は偉くありません。

PET初体験2013年10月23日 13時30分51秒

PETを初体験しました。あ、ご主人様に飼われる体験ではないですよ。最先端の技術による、CTがんドック(「陽電子放射断層撮影)です。オープン後間もない新百合ヶ丘総合病院で受けました。

朝早く起きて、朝食。6時間、検査まで空ける必要があるからです。病院ではまず、水を500cc飲む。身長・体重の測定、血糖値の検査、問診などあってから、薬の注射。それが全身にまわるまで、90分待ちます。

「考え事をするとよく映らないので、なるべくものを考えないでください」と言われてびっくり。本を読んだりせず安静に、と注意書きにありましたが、ものを考えないというのはむずかしいですね。ともあれおとなしく過ごし、あとは25分、CTの中に入りました。呼吸を止めたりする必要もなく、スムーズに進行する検査でした。合計、2時間半です。

病院のサービスは行き届いていて、なんと終了後、食堂で使える食事券をもらいました。きっとおいしいのでしょうが、とりあえず温存して、駅前で昼食。3週間後に結果が送られてくるそうです。75,000円で広くチェックできるのですから、とても合理的なシステムだと思います。さて、どうなりますやら。

迷走中2013年10月19日 10時24分55秒

森内名人、渡辺竜王に先勝しましたね。いま一番強い棋士だと思うので、マスコミにももっと注目して欲しいです。すばらしい大局観で、奥の深い将棋を指されます。

え、野球はどうしたって?あの、その・・・ロッテも好きなチームですが、日本シリーズに必ず勝つという意味では、やはり田中のいる楽天に出て欲しいですね。田中、則本で最低3勝し、ジョーンズが爆発すれば、もしかすると・・・(悲観的)。

元気を取り戻して仕事にかかっていますが、じつは片付いてTo Doから抹消されるものより、入ってきて書き足されるものの方が多いのです。絞ろう!と思ってはいますが、多方面にお世話になってきて今日あることを考えると、この仕事を断る選択肢は自分にはない、という局面が結構あります。とくに、研究方面においてです。

定年後は対象を絞り、その代わり1つ1つちゃんとやっていく、という原則を立てて、ここでもそう宣言しました。ところが、最近の流れを見ると、より広い対象に対する仕事、ちゃんとやろうとするときりがない、という仕事が入ってくるようになっているのです。演劇めぐりも、その一つです。

木曜日に、私はある立派な建物の中で、錚々たる顔ぶれの方々による会議に出席していました。こういうときすぐ小さくなってしまうのは、自分が相当歳を取っていることを忘れてしまうからですね。歳はいい勝負なのです(笑)。

ほとんどの出席者がしっかりしたご意見をおっしゃる中で私が何も述べられず、ますます小さくなっていたのは、初出席であるという以上に、その論題が、クラシック音楽ではなかったから(汗)。しっかり勉強しなければ、と思って帰路につきましたが、どのぐらいの時間をいつ見つけたらいいのか、困ってしまいます。

今日は越谷のサンシティ合唱団で、《ロ短調ミサ曲》のレクチャーをします。1回で大事なことをすべて話せるように準備しましたが、うまくいきますかどうか。

難産でした2013年10月18日 12時27分39秒

十日ぶりの在宅日で、睡眠を取り、久しぶりに快調です。しばらくまた、話題を提供してまいります。野球?今テレビで、レッドソックス対タイガースをやっています。

どんな仕事にも責任は伴いますが、とりわけ重く感じて焦燥感の出る仕事があります。直近では、日経新聞からご依頼を賜った「日曜随想」が、それに当たっていました。

なかなかアイデアが生まれません。ご依頼くださった編集委員の方と以前三島由紀夫について論じ合ったことがあり、ひと頃の熱中が自分にどんな影響を及ぼしたかを骨格に据えようと思い立ちました。

結局、自分の中にある価値観の変遷を回顧する文章にしたのですが、第1稿は、まるで美学の論文(笑)。なんとか流れのあるものにしようと心がけ、まあまあの出来になりました。27日に掲載されます。

これを乗り切ったことで、気持ちが前向きになりました。今日は遅れている仕事を仕上げ、明日の講演を準備し、いくつかの雑事をこなします。将棋の竜王戦もウォッチ中。森内名人を応援しています。

よきかな、CS2013年10月16日 01時10分59秒

更新が間遠になっているせいか、「ブログをおやめになったそうですね」と言われてしまいました。すみません。

ここで忙しい、などと書いても無粋なだけなのですが、知っておいていただけるとありがたい、という状況もあり、つい書いてしまいます。「イベント」欄に発表していることのほかに当然ながら原稿もたまっており、正直、寸暇もない状況です。今日は朝早く起きたものの疲れていてどうしても書けず、帰宅後倒れるように寝て、さきほど起き出したところです。折しもの台風で、明日の午前中が休講となり、一息つきました。たいへんな思いをされている方、申し訳ありません。

ここ数日間に、いろいろありました。やはり、広島カープのファースト・ステージ突破が、いい試合だったらしいだけに、嬉しいですね。広島ファンはたいへん盛り上がっていますが、CSという制度はおかしいのではないか、という声も上がっています。私へのメールに書いてくる方もあれば、毎日新聞の投書欄で主張する方もある。きっと巨人ファンの方々ではないかと思うのですが、違うでしょうか。巨人がCS争いをしていても同じことを言われるかどうか、観察したいと思います。

反面、西武が残念でした。勢いだけでは、試合は勝てないということですね。ロッテも嫌いなチームではないので、がんばってほしいと思います。

スケジュールの調整、心がけます。「故人は過労であられたようです」などと言われてはいけませんので。

居眠り2013年10月03日 10時39分27秒

昨日、朝日カルチャーの10時からの講義に、15分遅刻しました。いつもより1台前の中央線に乗っていたのですが、うっかり居眠りして、お茶の水まで行ってしまったのです。さすがに、お茶の水から戻ってきたのでは間に合いません。

こんな時には、なんとか取り戻そうと思って二倍気合いを入れてがんばります。でもそれがいい結果を収めるかどうかはわかりません。ゆとりがなくなりますから、おそらくは逆効果です。負い目は、やはりない方がいいのです。

しかし、帰りならともかく、行きに寝過ごすというのは初めてのことで、暗澹としました。言い訳ではありませんが、このところたいへんなスケジュールになり、相当無理をしていたのです。でも年齢も年齢ですから、無理をしても、いいことはないですよね。ほどほどに、ゆとりをもってやらせていただくにはどうしたらいいか、何を優先すべきか、仕事が手に着かない状況の中で考えているところです。

この話はつなぎです。次は、月曜日からの「古楽の楽しみ」についてご案内します。バッハの無伴奏チェロ組曲の特集ですので。

ビクトリア、歌舞伎2013年09月11日 11時01分53秒

北海道から帰り、《ゴルトベルク変奏曲》の話をした土曜日を挟んで、埼玉県合唱コンクール第3日へ(9月1日)。いくつかの部門に分かれていましたが、本当にようやく、ある程度のゆとりをもって対処できるようになりました。

課題曲は混声、男声、女声各4曲ずつあり、傾向の違う曲が選ばれています。必然的に何度も聴くことになりますが、やはり、光り輝く名曲がしっかり歌われると、うれしくなります。

すばらしいのは、混声の部の最初にあるビクトリアのO magnum mysterium。激戦となった大学職場一般/室内合唱の部では、1位、2位(私の順位=全体の順位)の団体が、どちらもこの曲に、抜きんでた合唱を聴かせてくれました。しかし、アプローチはまったく逆。一方はつややかで磨き抜かれたハーモニー(スカートラ・ディ・ヴォーチェ)、もう一方は、テキストへの共感を湧き上がらせる熱い演奏(あべ犬東)。どちらも、今なお記憶が鮮烈です。

3日(火)は、津の三重県文化会館に、松竹大歌舞伎を見に行きました。中村吉右衛門を総帥とする播磨屋一門の出演で、『連獅子』など。

歌舞伎では、役者が花道を退場するときに様式が発動されますよね。注目と喝采の中で、役者は姿を消す。こういう舞台芸術って、世界にどのぐらいあるでしょうか。ほとんどは、退場者は視線から外れて、静かにいなくなると思う。ここに、重要な価値観があるように思えてなりません。長幼の序、老の尊重、異界との接続などなど、いろいろな連想が浮かびます。勉強すると面白そう。

津の夜は静かですね。開いているお店もほんとうにわずか。翌日は午後の仕事に間に合わせるよう早起きし、海に行ってみました。海が近いと、どうしても行ってみなくなります。台風の余波で風が強く、海は荒れて、厳粛な趣を漂わせていました。本来なら見えるはずの知多半島も見えず、さいはての地に来たような気持ちになりました。残念ながら、写真を失敗。

夏の終わり2013年08月27日 23時59分30秒

例年焦りの出る、8月末です。もう夏が終わってしまうのに、「夏に」やろうと思っていた仕事がほとんどできていません。仕事だけではない。人間ドックに行くつもりでしたが、時間が取れないのです。秋からは、本当に時間の使い方を考えなくては、と思っています。

今日は、ちくま文庫のモーツァルト本のために、新しい章を1つ書きました。これで、重い課題を、1つクリア。明日からは、北海道に行ってきます。1泊2日の視察に1日自由行動の日を加えて、少し、観光することにしました。空港は旭川、目的地は富良野という、初めての旅行です。皆様の期待されるような珍道中にならぬよう、気を引き締めて出発します。

楽しいお酒2013年07月25日 12時01分47秒

24日(水)は、難渋していたモンテヴェルディの翻訳をやっと終え(コンサートに出すには翻訳の苦労を体験する必要があると改めて痛感)、芸大《ヨハネ受難曲》ゼミの飲み会へ出かけました。

既報の通り、このゼミにおける学生の真剣な勉強ぶりと発表のレベルはすばらしく、ありがたい相互信頼が出来上がっています。それだけに楽しく有益な飲み会となり、後期に向けて、いい準備ができました。

飲み会の成功に不可欠なのは、お店の良さです。この日訪れたのは、上野駅入谷口の近くにあるサンルート・ホテル1階のイタリアン、「ラ・ココリコ」。いつも学会の委員会のあとに寄っていたところです。リーズナブルな価格の良心的なお店で、若いグループには最適。この値段でよくこれだけのワインが出てくるなあと、感心しました。

私が酒好きだから余計そう思うのでしょうが、食事会、飲み会の効用は絶大。とくに、手作りのコンサートをする場合に壮行会をやっておくと、士気向上に役立ちます。それを予算化するわけにはいかないので、最近は交際費と割り切っています。帰りの時間を気にしながらの打ち上げより、有意義だと感じます。

蛇足ですが、ご一緒した方々の評判がいちばんいいのは、やはり渋谷の「ラ・ゴローザ」です。諸般の事情から今月は行かれなかったのですが、群を抜いているのがお店の静けさ=話のしやすさ。にぎやかなお店がお好きな方もおられるでしょうが、大きな声で話さないとなかなか、という環境と、何人いても1つの話ができる環境の差は大きいです。