神のみぞ知る ― 2009年03月06日 23時23分51秒
「一寸先は闇」という談話をつい最近書いたばかりですが、飛び込んでくるニュースにはその言葉を裏書きするようなものが多く、驚かされます。人間本当に、どんなことで穴に落ちるかわかりません。とくに、調子に乗っているときがあぶない。今回の場合であれば、よおし、政権奪取確実だっ、と盛り上がっていたわけですよね。うまくいく時ほど慎重に、というのは将棋の世界でも常々言われていることですが、そうはなかなかできないのが、人間です。
三島由紀夫の小説『天人五衰』は若い頃覚えるほど読んだものですが、そこにこんなシーンが出てきます。主人公が公園で情事をのぞき見しているところをつかまり、週刊誌に実名入り記事を掲載されて、80年の努力の積み重ねを一瞬にして喪ってしまうのです。まさに、「一寸先は闇」の世界です。類義語は、「神のみぞ知る」ということでしょうか。危険な手術に賭けるときなどに使われますね。こうした言葉が使われる場合、成功の可能性はまずないのだと思います。
数日前、ある方のクルマに便乗していたら、その方がちょっとした錯覚を起こし、大きな通りの右側を逆送してしまいました。向こうからクルマが来るのに私が気づき、左側にハンドルを切って事なきを得ましたが、本当に世の中、何があるかわかりません。わかっているのは神様だけです。皆さん気をつけましょう。
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