ツェーンダー氏の研究書2010年02月28日 23時16分50秒

まだ続く、緊張の日々です。明日は、『魂のエヴァンゲリスト』の初校の締め切り。校閲部の手が入ったゲラで作業できるのは、事実上、今日1日でした。具合の悪いことに、ジャン=クロード・ツェーンダーさんのまとめた二冊本の大著『バッハの初期作品--様式、年代、作曲技法』を入手してしまったのです。その情報を盛り込むのに大わらわでした。

ツェーンダーさんは、オルガニスト/チェンバリストで、優秀な研究者でもある方です。ドルトムント大学で、バッハ研究により名誉博士を取られたのですが、その受賞式にちょうど私も列席し、パルティータ第4番の記念演奏を拝聴しました。温厚篤実を絵に描いたような方で、笑顔のやさしい美しさは、比べるものがありません。そんなわけで、新著を無視できないわけです(泣)。バッハの最初期、すなわちオールドルフ時代、リューネブルク時代の作品について、新しい知見が展開されています。

収録する情報にも限度がありますが、できるだけのことはしなくてはなりません。支えてくださる方々への感謝をこめて、がんばります。

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