親友2012年07月28日 08時25分22秒

26日の訪問先は、米沢。大学時代からの親友が、ここに住んでいるのです。オーケストラで知り合いました(彼はファゴット)。専攻は中国史です。

深い思索の士で熱烈な芸術愛好家であるこの方(山根秀樹さん)からは、絶大な影響を受けました。私の書いたものを感動をもって読んだと言って下さる方が時々おられますが、まさにそういうところに、彼からの影響はあると思います。私の著作をすべて克明に読んで下さっている山根さんですが、あちこちで自分に出会われていることでしょう。

高校の教壇を去られた今は、毎日4時に起きて読書し、晴耕雨読の日を送っておられるとか。また私塾を開き、論語と平家物語を講じておられるそうです。勤勉で端正なたたずまいはまったく昔と同じで、不思議の感に打たれました。

芸術を、人生を語り合った翌日に彼が案内してくれたのは、自然の中に立つ庵。そこには農耕具一式が備えられ、辺りには、丹精された植物がいっぱいです。

彼にはもともと遁世の気があり、その意味では、見事な自己実現です。でもこれだけ優秀な方はなかなかいませんので、私はやはり、全国区の発信をしていただきたいと思う。「三顧の礼」の故事が、心に浮かびます。