暗さの探究 ― 2012年11月14日 15時48分04秒
名古屋のしらかわホールでリサイタルを開かれたのは、ピアニストの長野量雄さん。私心なく音楽に打ち込む方を尊敬する私には、得がたい友人です。聖心の授業を終えてから名古屋入りして宿泊、翌日大阪に向かうという計画を立てました。
常に高いところを見据えて真摯に音楽作りをされる長野さん、今年のリサイタルのテーマは「終焉」(!)。モーツァルトのロ短調の《アダージョ》を皮切りに、シューベルトのニ長調ソナタ、ベルクのソナタ、シューベルト=リストの《白鳥の歌》から、最後にワーグナー=リストの《愛の死》と、重い曲目が並んでいます。
暗きを目指す構想は、もちろん私も望むところ。シューベルトが〈すみか〉〈海辺にて〉〈影法師〉と進む頃には、暗さも深みを増し、深淵の趣。最後、ピアノに集約されたトリスタン和声がそれを受け止めて法悦へと導くところでは、感動の沸き上がるのを覚えました。
長野さんを敬愛する若い人達が集まった打ち上げも楽しく、行って良かったです。ここにこの人ありと、ご紹介いたします。
常に高いところを見据えて真摯に音楽作りをされる長野さん、今年のリサイタルのテーマは「終焉」(!)。モーツァルトのロ短調の《アダージョ》を皮切りに、シューベルトのニ長調ソナタ、ベルクのソナタ、シューベルト=リストの《白鳥の歌》から、最後にワーグナー=リストの《愛の死》と、重い曲目が並んでいます。
暗きを目指す構想は、もちろん私も望むところ。シューベルトが〈すみか〉〈海辺にて〉〈影法師〉と進む頃には、暗さも深みを増し、深淵の趣。最後、ピアノに集約されたトリスタン和声がそれを受け止めて法悦へと導くところでは、感動の沸き上がるのを覚えました。
長野さんを敬愛する若い人達が集まった打ち上げも楽しく、行って良かったです。ここにこの人ありと、ご紹介いたします。
コメント
_ ルビー ― 2012年11月17日 20時33分30秒
_ I招聘教授 ― 2012年11月18日 23時50分39秒
ルビーさんのコンサート通いはすごいねえ。昨日もたのくらで、あのコンサートめぐりをしている人はどんな人か、と聞かれました。情報発信できるよね。
_ ルビー ― 2012年11月20日 15時07分37秒
ハンドルネームの開放感でついエスカレート…先生の周りには近寄れませんね(笑)!
昨日もまた・・・夜のコンサートだけの筈だったのに、朝お仕事がキャンセルになるやメトのライブビューイング《オテロ》へ。ヨハン・ボータが純真で迫力満点、好感度ハイなはまり役には驚きました(昨秋のバイエルン来日時、カウフマンに代わるローエングリン役で美声ながらボターッと登場‥イメージのままでしたので)。
そのあと空き過ぎの時間に、あのマドンナが監督した豪華な英国王室映画《ウォリスとエドワード》を観てから、アシュケナージの甥というスヴェルドロフのピアノリサイタルに辿り着きました。
シューベルトとベートーヴェンのソナタに堂々華やかな《展覧会の絵》、キャラクター豊かな自作小品集や楚々としたスカルラッティのソナタも気のきいた面白さでした。
I先生はコンサートもお仕事でエンペラー席、最高ですね!人知れぬ観客も気楽で幸せ…これでも居場所を求めて真剣に学び生きているつもり。昔のI教室の効き目もバッチリかも…先生は未来の聴衆を創ってるってことですね!
不良少女ルビー
昨日もまた・・・夜のコンサートだけの筈だったのに、朝お仕事がキャンセルになるやメトのライブビューイング《オテロ》へ。ヨハン・ボータが純真で迫力満点、好感度ハイなはまり役には驚きました(昨秋のバイエルン来日時、カウフマンに代わるローエングリン役で美声ながらボターッと登場‥イメージのままでしたので)。
そのあと空き過ぎの時間に、あのマドンナが監督した豪華な英国王室映画《ウォリスとエドワード》を観てから、アシュケナージの甥というスヴェルドロフのピアノリサイタルに辿り着きました。
シューベルトとベートーヴェンのソナタに堂々華やかな《展覧会の絵》、キャラクター豊かな自作小品集や楚々としたスカルラッティのソナタも気のきいた面白さでした。
I先生はコンサートもお仕事でエンペラー席、最高ですね!人知れぬ観客も気楽で幸せ…これでも居場所を求めて真剣に学び生きているつもり。昔のI教室の効き目もバッチリかも…先生は未来の聴衆を創ってるってことですね!
不良少女ルビー
_ I招聘教授 ― 2012年11月21日 10時18分01秒
不良「少女」はちょっとひっかかるような・・(笑)。
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リスト版《愛の死》は密かなお気に入り…ステージもないのに(笑)秘密の練習で悦に入っていた時期がありました。
15日(木)はお仕事が退けてから、バロック・ダンサーの友人に招かれていた古楽コンサートのマチネに直行。代官山のアンティーク調レストランの一室で、秋の恒例のよう・・・今回は珍しく悲劇もので、ラシーヌの《フェードル》を軸に、ラモーやリュリやシャルパンティエなどからの抜粋を、語りやダンスも交えてお洒落な劇仕立てに演出した、目にも麗しい小粋なアンサンブルでした(アムール役のカストラートで国立音大出身の眞弓創一さんという方も出演されていました)。古楽もいいものだな‥とシミジミ思いました。
何とその足で上野にはしごして、ソフィア国立オペラの《カヴァレリア・ルスティカーナ》と《ジャンニ・スキッキ》の伊オペ悲喜劇2本立てを観て…ロビーで気になるブルガリアのローズジャムまで思わずお土産に!
一日まとめ遊びのルビー