危機管理 ― 2009年05月17日 22時15分30秒
事が起こったときにどう処理するか。人生においてその能力がとりわけ大切である、という認識のもとに公開するお話です。
土曜日は大阪でオペラ公演に立ち会い、宿泊。日曜日は早稲田の講座を済ませて帰宅するという予定で、あらかじめ、早稲田の講座を準備しました。カンタータと聖書の関係が2回目のテーマなので、第140番を採り上げよう。DVD(コープマン)の鑑賞から初め、私の『カンタータの森』の当該項目をテキストとして勉強し、2時間を費やそう、というのが当初の計画でした。
ところが、DVDを大学に忘れてきたことが発覚。もう取りに行けませんので、大阪の出発を早くし、石丸電気に寄って購入しようという計画を立てました。石丸の3号店でまとめ買いをした木曜日に、そのDVDが棚に並んでいるのを見ていたからです。ところが(2度目)、石丸に行ってみると、棚にそのDVDがありません。本店にも在庫なし。さあ、困ってしまいました。
CDは持参していたので、CDで予定通りやるか。あるいは新たに購入した素材を使い、カンタータから離れた講義をするか。どちらも望ましくないですが、最終的にはリクエストで決めることにし、とにかく探索に最善を尽くすことにしました。しかし残り時間が少なく、選択肢は限られています。
ともあれまず早稲田のセンターに行き、地下鉄を使って、高田馬場のムトウを往復することにしました。拙著のコピーを、スタッフに依頼しなくてはならなかったからです。全身に焦りと緊張がみなぎっていたことは、言うまでもありません。
ところが(3度目)、血走った目でセンターを出ると、安い食堂を探してふらふらと歩いている、なじみの顔があるではありませんか。齋藤正穂君です。私が喜んだのは、よく来てくれた、というのもありますが、それ以上に、しめた、これで2方向の店を探せる、と思ったからでした。
しかし、期待のムトウにもモノは見あたりません。そこでまさお君に新宿をあたってもらうことにし、私は大急ぎで早稲田に戻って、講義に入りました。つなぐことしばらく、新宿で発見、のメールが入り、さらにしばらくして、DVDはめでたく到着。講義の役に立てることができました。以前ならCDで何でもないのに、いかに視覚に頼るようになっているかに、われながら驚きます。
DVDを忘れたのは私の不注意で、ツキではありません。安い食堂を探していたまさお君と鉢合わせをしたこと、新宿の店にモノがあったことは、大きな幸運です。さらにツイていたのは、受講生の中に、私が購入したDVDと持参した拙著を引き取って下さる方があらわれたことでした。どうやら今日も、ツキを使いすぎる1日になったようです。
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