カウントダウン17--今月のCD/DVD選2009年05月28日 23時02分02秒

今日は新聞の取材を1件いただきました。ありがとうございます。

今月は、いつも以上に迷う、ベスト3の選考でした。そういうときにはなるべく日本人のいい演奏に目を向けたいと思うものですから、1位には、佐藤俊介のパガニーニ《24のカプリース》を選びました。これだけ精緻、端麗に演奏されると、パガニーニの無伴奏曲も、シンフォニーのように情報豊かです。ガット弦、歴史弓を使う探求心にも感心しました。

2位はハーディング指揮のモーツァルト《ドン・ジョヴァンニ》。2002年エクス音楽祭のライヴで、歌手がとても良く揃っています。日本でも紹介された簡素な舞台ですが、本質はよく抑えられていますし、ハーディングのハイ・テンポの指揮は爽快そのものです。

第3位は、佐渡裕がベルリン・ドイツ交響楽団と録音した《新世界》としました。みずみずしい感情があふれ、また思いの外しっかりと演奏もされていて、感動をもって耳を傾けました。見送ったもののなかにも、いいものがたくさんありました。メシアンのオペラ《アッシジの聖フランチェスコ》(DVD)も良かったのですが、むずかしい曲だけに、字幕があればと残念です。