余命 ― 2009年08月12日 22時49分44秒
自分の死の時は、あらかじめわかったほうがいいでしょうか、わからないほうがいいでしょうか。
ほとんどの方が間髪を入れず、「わからない方がいい」とお答えになると思います。わからないからこそ、死を脳裏から遠くに追いやって、安穏と生きていられる。私もそうです。
そうしたら最近、ガンで亡くなった方(たしか有名人)の闘病をたどるドキュメント番組で、余命1年の患者さんが「わかったらどんなにいいか」と発言しておられたので驚きました。大きな不安に取り憑かれる状況では、わからないことのほうがずっと恐ろしい、ということのようです。これには、考え込んでしまいました。
相手が「死」でなかったらどうでしょう。夏休みが終わるのを恐れている毎日ですが、いつ終わるかわからないほうがいいか、わかっているほうがいいか。遠からず定年を迎えますが、いつ定年になるかわかっているほうがいいか、わからないほうがいいか。どう考えても、わかっているほうがいいですよね。計画を立てて、有効に対処できますから。
でもそう考えると、相手が死でも本当は同じことなのではないか、という疑念が湧いてきています。
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