『ロ短調ミサ曲』翻訳します2010年08月19日 11時57分54秒

バッハの作品で多くの謎をはらみ、いま研究の焦点になっているのは、いうまでもなく、《ロ短調ミサ曲》です。同曲に関する新しい情報を満載し、バランスよく書かれたクリストフ・ヴォルフ著『ヨハン・ゼバスティアン・バッハ ミサ曲ロ短調』(ベーレンライター社)を、私が翻訳することになりました。

『魂のエヴァンゲリスト』を差し上げた返礼のような形でサイン入りのこの本を送ってくださったのが、つい先日。間接的に、日本語訳を出せないだろうか、という打診を先生からいただきました。それは絶対いいことなので、私が自分でやろうと思い、名著『バッハ 学識ある音楽家』を出している春秋社に、出版を持ちかけようと思い立ちました。

学術的な書籍の翻訳というのは、なかなか引き受けてくれるところがありません。しかも出版界の状況はいま最悪ですから、言えばすぐ出せる、というものではない。しかし春秋社は次々と硬派の学術書を出版していて、どうしたらこういうことが可能なのだろうと不思議に思うほどでしたので、名編集者の高梨公明さんを頼りに、ご相談してみました。

そうしましたら、なんと、この本を出したくて困っていた、やっていただけるならひじょうにありがたい、というお返事。簡単に話が決まってしまいました。もう毎日、少しずつやっています。私もそれなりに精通している内容ですから、むずかしくは全然ありません。なるべく読みやすいものにして、合唱の方々にも使っていただきたいと思います。ご期待ください。

コメント

_ a_o ― 2010年08月20日 23時45分03秒

素晴らしい! 今から大変待ち遠しい。とっても楽しみです。

_ かみや ― 2010年08月23日 15時12分34秒

残暑お見舞い申し上げます。
ロ短調ミサの翻訳完成を楽しみにしています。
最近は時間のある時にベーレンライターのメンデルスゾーン書簡集の最初から辞書を頼みに読んでおります。彼はバッハから影響をうけ、ワーグナーが影響を受け、、、、と、連綿と繋がるザクセンからバイエルンへの音楽の道の存在を感じます。興味は尽きません。

先生には今年は暑いので、くれぐれも無理をなさらずに。

_ ダヴィデヒデ ― 2010年08月30日 21時29分03秒

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