途中でスイッチが2010年05月26日 06時47分07秒

空いている日だけではなかなかオファーが受けられないものですから、昨日はコンサート批評のために、スケジュールを調整しました。モノはファビオ・ルイジ指揮のウィーン交響楽団(サントリホール)、プログラムは、ブラームスの交響曲第2番と第1番です。

現在進行形でてきぱきと音楽が進んでいきますが、指揮者の周囲からしか、音が出てきません。ブラームス特有の厚みのあるテクスチャーがまったく再現されておらず、指揮者が孤軍奮闘の趣き。これは書きようがないなあ、と思ううち、休憩になりました。

ところが、後半になったら、スイッチが入ったのですね。暖まった肢体に養分が行き渡ってゆくような感じで、パート間の連携が取れ、引き締まった歌が、あちこちから聞こえてくるようになりました。フィナーレなど、全軍躍動。時差ぼけから目が覚めた、ということなのでしょうか。アンコールはヨハン・シュトラウスのポルカ、ワルツ3曲という大サービスでしたが、《ピチカート・ポルカ》など絶妙の呼吸で、さすがウィーンだと思いました。

第2番を先にやると、第1番の前座になっちゃいますね。かわいそう(←第2番の方が好き)。第1番の葛藤を克服して第2番の陽光、という順序になっている方がいいように思いますが、どうでしょう。トータルとしてはいいコンサートだったので、これから文章を考えます。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック