理想の人 ― 2009年08月04日 22時33分50秒
「人格者」という言葉で、皆さんは誰を思い浮かべられますか。もちろん、私を思い浮かべる人が皆無であろうことは承知しております。でもこれから述べる人であれば、どなたも異論がないのではないでしょうか。
平素見ることのない「徹子の部屋」を見ました。ゲストは、王貞治さん。王さんの思いやりのある人格を物語るエピソードはいろいろに聞き知っていましたが(ここだけアンチ巨人を返上します)、本当に高貴な方で、涙が出ますね。
あれだけの方なのに自分優先のところがなく、まず、人のことを考える。周囲に求める前に、自分がもっとできたのではないか、と反省する。自分がいい時に、置いていってしまった人のことを思いやる。誰もまねができないほどの成果を挙げているのに、誇るより前に、もっとできたのではないか、と考える・・・。
こんな人もいるんだなあと思いつつ見ているうちにふと気がついたのは、バッハの《マタイ受難曲》が求めている内省的な人間像というのはこういうものではないかということです。バッハを天国から呼び出して紹介してあげられたらいいのに、と思いました。
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