今月の特選盤2013年01月24日 09時01分20秒

フォルテピアノが、面白くなってきましたね。楽器の修復・復元能力も進化しているのでしょうが、新世代奏者の活躍が目立ってきました。

中でもすごいなあと思うのは、南アフリカ生まれだという、クリスティアン・ベザイテンホウト。彼がフォン・デア・ゴルツ率いるフライブルク・バロック・オーケストラと組んだメンデルスゾーン少年期のピアノ協奏曲イ短調/ヴァイオリンとピアノのための協奏曲ニ短調のCD(ハルモニアムンディ)を、今月のベスト・ワンに選びました。

本来ロマンティックな持ち味のピアノに比べて、フォルテピアノはクラシック、と分類したくなります。しかしこのCDでベザイテンホウトの弾くグラーフ・モデルのフォルテピアノは感性に密着してみずみずしく、ロマン性にあふれているのです。天才少年メンデルスゾーンが才気満開で繰り広げる音たちが、変幻自在のきらめきを放っています。ここまで、できるものなのですね。

今月はいいものが結構ありました。トーマス・ヘルが詩情豊かに弾くリゲティの「ピアノのためのエチュード」(ハルモニアムンディ)、新録音と旧録音の組み合わせですが堂々たる貫禄で楽しませる、福田進一さんのピアソラ作品集(デノン)、好調を持続するロータス・カルテットのシューベルト/弦楽五重奏曲(ライヴノーツ)などなど。

コメント

_ taisei ― 2013年01月25日 00時17分32秒

今日は「天満敦子ヴァイオリンコンサート」に行ってきました。ヴァイオリンが「歌う楽器」であることを存分に堪能させてくれたコンサートでした。

_ fylgia ― 2013年01月27日 21時46分56秒

ベザイデンホウトは素晴らしいと思います。
昨年、名古屋まで聴きにいきました!演奏会場でI教授お奨めのメンデルスゾーンのCDを買ってサインしてもらいました。モーツアルトピアノソナタ集も好きですが、このCDも素晴らしいと思います。何度か来日しているようですが、今度、是非いずみホールで聴きたいです。
よろしくお願いいたします。

_ ルビー ― 2013年01月28日 00時40分15秒

ご紹介の、フォルテピアノによるメンデルスゾーン少年の協奏曲集、ただならぬ感嘆の筆致に惹かれて昨日ついで買い…折りしもタワレコの3倍ポイントデー(笑)。。。
予感は的中、ほんとうにキラキラ眩いばかりの驚きの体験でした!

実は新国の《タンホイザー》のおまけ気分で立ち寄ったのですが正直、オペラの方がおまけの印象・・・1幕に繋がる序曲がバレエシーンだったのがあまり心にしっくりこなくて、あの音楽には目を閉じてグッと浸りたくなりました。歌は見事で舞台美術も綺麗なステージでした。
タンホイザーと言えば、先生の平均率シリーズにも登場したシュタットフェルトの弾く序曲(リスト編)がお気に入りです。
このロマンティックCDは《イゾルデの愛の死》やバッハのカンタータ(やはりリスト編)、ブラームスの間奏曲いいとこ取りなども聴けて、ドイツ人の魅力が詰まった選曲です。
私までCD紹介‥なんて場違いな!
明朝は先生の放送が始まるので夜更かし厳禁、厳禁。。。

おやすみルビー

_ ルビー ― 2013年01月30日 00時33分33秒

ベザイデンホウトのモーツァルト‥特にフライブルクとのピアノ協奏曲や、シューマンの《詩人の恋》なども色々と聴いてみたくなりました。
そしてぜひ、来日コンサートの機会には絶対に行って、私もサイン!

未来に期待のルビー

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